怖さの出どころは、分けられなさのほうにある
第1160話まで読んで書いています
先に結論
夜道で大きなものに出会い、そのあと悪い夢が続く。 確認済(第638話) 確認済(第642話)
夢の中に出てくるのは、受からないこと、はがされる紙、閉まる門。 確認済(第644話)
どれも、ふだんの暮らしで気にしていることになる。
分けられていない
この一続きで、いちばん効いているのはここだと思う。
夢と外の出来事が、はっきり分けられていない。
目が覚める場面も、夢だったと誰かが言う場面も、 こちらの記録では追いきれていない。 未確定
あいだには、虹のかかった背景と、笑うと負けよという声がある。 確認済(第639話) 明るい回になる。
そのあとには、月の出ている夜の窓と、草むらから出た黒いかげ。 確認済(第646話) また、出てきている。
読む側は、どこからが夢なのかを自分で決めることになる。
怖さの出どころ
巷では、怖い回として語られることが多い。 ファン考察
そのとおりだと思う。そのうえで、出どころが少し違う気がする。
出てくるものが怖いのではない。
黒くて大きなもの。閉まる門。はがされる紙。 どれも、この作品ではよくある道具になる。
怖いのは、分けられなさのほうにある。
いま見ているのが夢なのか、起きたことなのかが決まらない。 決まらないまま、次の回に進む。
足もとが決まらないことが、そのまま怖さになっている。
外なのか、内なのか
問いを整理する。
この一続きは、外から来たものの話なのか、内側の話なのか。
見せたものがいたのなら、外の話になる。 黒くて大きなものが、夢を見せた。
いなかったのなら、内側の話になる。 夜に怖いものに出会って、その晩の眠りが浅かった。
どちらとも読める形で置かれている。
夢の中身が、内側を指している
材料をひとつ足しておく。
夢に出てくるのは、受からないこと、はがされる紙、閉まる門。
どれも、その者がふだん気にしていることになる。
外から来たものが見せたのだとすると、 そのものは、中を知っていたことになる。
何を怖がっているかを知っていて、それを形にした。 かなり強い話になる。
内側の話なら、中身がふだんのことなのは当たり前になる。
材料が少なくて済むのは、内側のほうになる。
それでも、決めない
そのうえで、決めないでおく。
決めると、二つとも決まってしまうからになる。
夢を見せたのだと決めれば、あの黒いものが 「夢を見せるもの」として決まる。 確かめていないことが二つあるのに、一つ決めると二つとも決まる。
そして、そのあとの回にも同じ黒いものが出てくる。 確認済(第646話) 夢を見せるものだとすると、そのあともう一度出てきた意味が要る。 そこは描かれていない。
範囲も、決めていない
最後に、いつもの断りを書く。
この一続きの範囲を、こちらは決めていない。
上に並べた回は、こちらがそう区切っただけになる。 どこから始めてどこで終わるのかは、単行本の目次を見るまで決まらない。
そして、範囲の決めかたで読みが変わる。
明るい回を中に入れれば、重い一続きではなくなる。 確認済(第639話) 外せば、夢だけが続いた話になる。
入れるか外すかを決めているのは、こちらになる。 そこも、書いておきたかった。
まだわかっていないこと
- どこからが夢なのか 掘っていない
- 外から来たものの話なのか、内側の話なのか 掘っていない
- 一続きの範囲がどこまでか 掘っていない
一つずつ、掘り進めていきます。埋まらないまま残るものもあります。
この記事の方針
- 「確認済」と書けるのは、公式アカウントの投稿で照合できたことだけです。確認した話数を必ず添えています。
- ファンのあいだで語られている説は「ファン考察」と明示し、事実と混ぜません。
- 作中で説明されていないことは「未確定」のまま置きます。埋めません。
- まとめサイトや考察ブログは、語られている説を知るために読んでいます。読んだ文章や表を写さず、自分の言葉で書き直しています。そこで見たことを「確認済」にはしません。
- こちらで確かめられなかったことは、確かめていないと書いて出します。「よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと」の節がそれです。
- 根拠の薄い読みを載せるときは、節を分けて「ここから飛躍する」と書きます。本文に混ぜません。
- あらすじの再構成や、セリフの長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
読み終わらなくても、ここで置いていけます。90日たったら、トップで一度だけまた出します。