夜道の黒くて大きなものは、なぜ怖いのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
どちらの側から見ているか、決まらない
- 怖いのは、出てくるものではない
- 夢と起きたことが、分けられていない
- 明るい回がはさまると、境がさらに消える
夜道で黒くて大きなものに出会い、そのあと悪い夢の続く回が来る。 事実(第640話) 事実(第644話) 夢に出てくるのは、受からないこと、はがされる紙、閉まる門。 事実(第646話)
巷では怖い回として語られることが多い。 巷の説 この一続きはあくむ編、またはバク編と呼ばれ、全21話として数えられている。 巷の説 そのとおりだと思う。そのうえで、怖さの出どころが違うところにあると読んでいる。
考察/ここまでで言えること
出てくるものは、怖くない。
黒くて大きなもの。閉まる門。はがされる紙。 どれも、この作品では何度も出てくる道具だ。 討伐の相手も黒い。検定に落ちる回もある。ふだんは怖い回にならない。
怖いのは、いま見ているのが夢なのか、起きたことなのかが決まらないことだ。
つまり外に出るための扉が、この一続きには付いていない。 読む側は、どこからが夢なのかを自分で決めることになる。 足もとが決まらないことが、そのまま怖さになっている。
悪夢という語は、二度出る
一度目は、悪夢と関係あるのかなァ、という問いだ。 事実(第644話) 二度目は、黒いものが持ちかける言葉のほうで、 悪夢、見なくするコトも、可、と言う。 事実(第649話)
どちらも、夢だったと言い切る形ではない。 語は出てくるが、いつからいつまでが夢だったのかは、そこでも決まらない。
中に、明るい回がはさまっている
あいだの回には、虹のかかった背景と、笑うと負けよという声がある。 事実(第641話) 重い回が続いているわけではない。
そのあとの回には、月の出ている夜の窓と、草むらから出た黒いかげ。 事実(第648話) また出てきている。
考察/もう少し先まで読むと
明るい回がはさまることで、分けられなさが強くなる。
重い回だけが続けば、読む側は「ここは夢だ」と決められる。 間に何ごともない回が入ると、境目が分からなくなる。
この作品は、悪い回と明るい回を交互に置く。ふだんはそれが調子になっている。 この一続きでは、同じ置きかたが逆向きに働いている。
この読みの、弱いところ
明るい回をはさむのは、この作品ではふつうのことになる。 それなら、どの一続きも同じ理屈で怖くなるはずだ。実際にはそうならない。
だから、明るい回だけでは足りない。
そこが見つかれば、この読みはその場で崩れる。
黒いものは、このあとも出てくる
第649話と第650話にも、同じ姿が出る。 事実(第650話) どちらも夢の回のあとで、そのあとに続くのは遊びの回だ。
出会い・夢・もう一度、と切れば重く読める。 そこに、にらめっこと、仲間同士はセーフ、まで入れると、 同じ相手との行き来が続いているだけにも見える。
まだわかっていないこと
- 目が覚める場面と、夢だったと誰かが言う場面が本当に無いのか。三つのことばでは追いきれていない。前後二十話ぶんの絵を開けば決まる。あれば、分けられないという読みはその場で崩れる
絵を開いた 事実(第644話) 夢だったと言う場面は無いが、悪夢という語を作中の者が口にする回はあった。第644話でハチワレが、悪夢と関係あるのかなァ、と言う。目が覚める場面のほうは、この回にも出てこない
- この一続きをどこで切るのか。黒いものは第650話のあともくり返し出てくるので、終わりの回を決めることになる
絵を開いた 事実(第650話) 黒いものの出る回を開いた。第640話・第641話・第648話・第649話・第650話と、同じ姿が五つの回に出る。夢の回が続くのは第644話と第646話の一組だけで、第649話と第650話のあとは遊びの回だ。並びだけを見れば、夢が続くとはかぎらない
- この一続きの範囲は、単行本の目次を見るまで決まらない。第9巻はまだ出ていない。出れば、明るい回が同じ章に入っているかで範囲が決まる
確かめる道が無い 第9巻は2026年11月20日発売予定。出れば、明るい回が同じ章に入っているかで範囲が決まる。それまでは決まらない
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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