絵の揺れとして流すか、意味があると見るか
第1160話まで読んで書いています
先に結論
仕事の道具が出てくる。色のついたもの、先の分かれたもの、金具のあるもの。
回によって、形が少しずつ違って見える。
絵は、毎回少し違う
これは、絵としては当たり前のことになる。
同じものを描いても、日によって線は変わる。 先の角度も、長さも、色の乗りかたも動く。
早い時期には、灰色の金具のねじと道具の先が出てくる。 確認済(第119話) 人だかりの向こうでも、同じ色の先が出る。 確認済(第158話)
同じものに見える。 同じものだと示す印は、無い。
そろえた、ということ
ひとつだけ、手がかりになる回がある。
そろいで手に入れて、おそろいだという声が出る。 確認済(第711話)
そろえたということは、それまでは別々だったということになる。
これは小さくない。 同じ形のものを、みんなが最初から持っていたのではない。 どこかで、そろえた回がある。
そして、そろえる前の道具がどうなったかは描かれない。
三通りに読める
形が違って見えることを、三通りに読める。
ひとつ。絵の揺れ。 同じ道具を、そのつど描いている。 ふたつ。買い替えた。 別のものになっている。 みっつ。もともと別の道具。 場面によって持ち替えている。
買う場面はある。 店に札が並ぶ回がある。 確認済(第625話) 何本めなのかが分からない。
壊れる場面も、直す場面も、こちらは指せない。 買い替える理由が、画面に出てこない。
流すか、意味と見るか
ここが、この記事のいちばん言いたいところになる。
見た目が変わることは、絵の揺れとして流されがちになる。
たいていはそれでいい。漫画の道具は、そこまで厳密に描かれない。
流すと決めた時点で、こちらは判断している。
流せば、道具は一本で続いていることになる。 流さなければ、何本もあることになる。
流すのも、流さないのも、読みになる。
そして、ふだんはそれを意識しない。 気づかないうちに、一本だと思って読んでいる。
分ける手がかりが、無い
分けるには、何が要るか。
傷。汚れ。欠け。名前。番号。 どれも、この世界の道具には付いていない。
これは、道具だけの話ではない。 この世界の名前は種類の名前で、個体を指す言葉が少ない。
食べ物には品名が付く。その一皿を指す言いかたは無い。 店には看板がある。その店を指す印は無い。
個体を指す手立てが無い世界では、「同じもの」という問いが立ちにくい。
それでも、確かめられる
最後に、進める道を書いておく。
道具の出る回を並べて、絵を見比べる。
先の分かれかた、柄の長さ、色。 一つでも安定して違うところが見つかれば、そこが印になる。
見つからなければ、それも結果になる。 この作品は、道具を個体として描いていないということが分かる。
どちらでも、いまの「分からない」より先へ行ける。 確認の待ち行列に出してある。
いま言えるのは、そろえた回が一度あるというところまでになる。 確認済(第711話) その前と後を分ける印は、絵のほうに無い。
まだわかっていないこと
- 持ち主のものとして続いているのか 掘っていない
- 何本めなのか 掘っていない
- 形の違いを、絵の揺れと見るか意味と見るか 掘っていない
一つずつ、掘り進めていきます。埋まらないまま残るものもあります。
この記事の方針
- 「確認済」と書けるのは、公式アカウントの投稿で照合できたことだけです。確認した話数を必ず添えています。
- ファンのあいだで語られている説は「ファン考察」と明示し、事実と混ぜません。
- 作中で説明されていないことは「未確定」のまま置きます。埋めません。
- まとめサイトや考察ブログは、語られている説を知るために読んでいます。読んだ文章や表を写さず、自分の言葉で書き直しています。そこで見たことを「確認済」にはしません。
- こちらで確かめられなかったことは、確かめていないと書いて出します。「よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと」の節がそれです。
- 根拠の薄い読みを載せるときは、節を分けて「ここから飛躍する」と書きます。本文に混ぜません。
- あらすじの再構成や、セリフの長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
読み終わらなくても、ここで置いていけます。90日たったら、トップで一度だけまた出します。