古本屋は誰なのか
第1183話まで読んで書いています
先に結論考察
そう呼ばれるのは、ピンクの者だけになる
- 古本を売る者は、二つの見た目で描かれる
- こげ茶の者は、店にいても呼ばれない
- 六年で変わる一つ、という読みは通らない
- 名前で呼ばれたことが、一度もない
- 呼ばれるのは、売っているもののほう
古本を売る者は、一つではなかった
記録のある28話を全部開いた。 古本を売る者は、二つの見た目で描かれていた。
| 見た目 | 出る回 | |
|---|---|---|
| こげ茶の者 | こげ茶がかった丸い体、小さなとがった耳 | 第72・375・522・614・615・616・621話(2020年8月〜2023年1月) |
| ピンクの者 | ピンクの丸い体、ピンクの丸い耳、カニのつめ | 第622話〜第1172話(2023年1月〜) |
「古本屋さん」と呼ばれるのは、ピンクの者だけだ。 事実(第1061話) 第623話・第698話・第758話・第1061話の四回とも、呼びかけの先はこの者だ。 のぼりを立てた店に座っているのも、2024年と2026年はこの者だ。 事実(第1133話)
二つは、同じこまに一緒に出てくる。 事実(第623話) 第623話で、ピンクの者がカニのつめをつけて挨拶にくる場面の右下に、 こげ茶の者が写っている。 別の者だ。
そのあと島の回(第666話〜第809話)を全部開いて、35話ぶん足した。56話だ。
こげ茶の者が誰なのかも、決めた
名前の付いていない住人のうちの一つになる。
決め手は第614話にある。 事実(第614話) 同じ形の者が、一つのこまに五つ以上ならんで出てくる。 濃さがすこしずつ違うだけで、輪郭も耳の形も同じだ。 棚のならぶ場所にもふたついて、一つではない。
そのうえで、六年のあいだに一度も呼ばれない。 第616話は一日ぶんが丸ごと描かれている回で、 箱をならべ、日よけを広げ、昼にハムチーズマヨパンを食べ、代金を受けとる。 事実(第616話) それでも、名前も呼び名も出てこない。
つまり、古本を売っていることは名前の代わりにならない。 売っているのはこの者もピンクの者も同じで、 呼ばれているのはピンクの者だけだ。 事実(第1061話)
考察/ここまでで言えること
変わっていったのは、キャラではなく数えかたのほうだった。
前の版はこう読んでいた ── このキャラは六年のあいだに変わっている。 店の形が変わり、売るものが変わり、いる場所が変わる。 この作品でそれはめずらしい、と。
変わっていたのはキャラではなく、記録の中身だった。 のぼりと木箱の露店(こげ茶の者)と、 岩のすきまや島の店(ピンクの者)を、一つの線でつないで読んでいた。
六年ぶん並べてはじめて見える、と書いた。 並べたから見えたのではなく、並べかたのほうが作っていた。
店の形は、二つに分かれる
出てくるたびに形が変わる、と前の版は書いていた。分けると、きれいに二つになる。
| 回 | 日付 | 店の形 | |
|---|---|---|---|
| 第72話 | 2020年8月29日 | のぼり一本、日よけ、地面にならべた木箱 | こげ茶の者 |
| 第375話 | 2021年11月25日 | のぼり、箱にならんだ本 | こげ茶の者 |
| 第522話 | 2022年8月10日 | 立て看板、木箱 | こげ茶の者 |
| 第616話 | 2023年1月14日 | 日よけ、段ボール箱を四つ | こげ茶の者 |
| 第713話 | 2023年7月31日 | 岩のすきま | ピンクの者 |
| 第892話 | 2024年6月24日 | のぼり、木箱 | ピンクの者 |
| 第1133話 | 2026年2月25日 | のぼり、日よけ、木箱 | ピンクの者 |
こげ茶の者のほうは、四回とも露店になる。 事実(第616話) 第616話は一日ぶんが丸ごと描かれていて、 箱をならべ、日よけを広げ、昼にハムチーズマヨパンを食べ、代金を受けとる。
ピンクの者のほうも、島の岩のすきまを除けば露店になる。 事実(第1133話) のぼりと日よけと木箱。形が変わっていたのではなく、者が変わっていた。
売っているもの
第72話。 木箱に立っているのは「資格で報酬アップ!!」の札で、 中身は草むしり検定の本だ。 事実(第72話) 役に立つものを売っている。 ただしこれはこげ茶の者の店になる。
第1133話。 木箱から出てくるのは四級の本で、 買ったふたつは、一緒にがんばろ、と言う。 事実(第1133話) 三年半はさんで、売っているものは同じ検定の本になる。
考察/もう少し先まで読むと
「売るものが変わっていく」も、前の版の作りものだった。
前の版はこう書いていた ── 検定の本から始まって、読みものになった。 役に立たないものが売られるのは、この世界では数えるほどになる、と。
材料は第72話(検定の本)と第522話(全部文字の本)で、 どちらもこげ茶の者の店になる。三年のあいだに品ぞろえが動いた、 というところまでは言えるが、それは同じ店の話ではあっても、 ピンクの者とは関係が無い。
そのピンクの者の店で売れているのは、2026年の四級の本 ── 検定の本になる。 動いていない。 事実(第1133話)
島にも来ている ── そして、ずっといる
2023年6月から10月にかけて、島の回に出てくる。 事実(第713話)
前の版は「2023年7月から10月」と書いていた。 島の回(第666話から第809話)を全部開いたら、35話ぶん書き落としていた。 初めて出るのは第690話で、そこから第787話まで、ほとんどの回にいる。 旅についてきているのではなく、一緒に動いている。
岩のすきまの暗がりにいて、三つが並んで頭を下げている。 そこで交わされているのは、礼の言葉だ。 隠れていても、買いに来る者がいて、店として成立している。
10月の回では、高いところにいるのを見つけたふたつが呼びかける。 事実(第758話)
古本屋さんっ
カニのつめのこと
公式の紹介では、モモンガからもらったカニのカチューシャを つけているとされている。 事実(アニメ公式サイト キャラクター紹介)
作中には、つめを運んでくる回がある。 事実(第620話) 第620話で、白い体に水色のふわふわのついた者がつめを二つ頭につけて、 ともだちだァー、と言う。次の回では、かさばる、と言って草の上に置く。 事実(第621話) そこへ来た鎧さんが、あげたのかー ともだちに、と言う。
そして第622話の最後に、ピンクの者がそのつめをつけて出てくる。 事実(第622話) 次の回で、古本屋さん…おそろいだッ、と声をかけられる。 事実(第623話)
公式の紹介と、この四回はつながる。 運んだのはモモンガで、受け取ったのはこの者だ。 前の版は「運んできた者の見た目がモモンガと違う」と書いていた。 つめの色(ピンク)と、受け取った側(ピンクの者)を、運んだ側と取り違えていた。
つめが付いた回が、この者の初出だ。 事実(第622話) それより前に古本の店に立っているのは、こげ茶の者だ。
よく言われている説
「誰なのか」について。 巷の説
説1 本を売るために出てくる役だ
話が本を必要としたから出てきただけ、という読み。
この説だと説明できないこと。 続きかた。 三年半で60話、しかも島までついてきている。 事実(第713話) 一度きりの役なら、島の岩のすきまにはいない。
説2 同じ店を続けている
のぼりを立て、箱を並べ、札を書く。くりかえしている者のやりかただ、という読み。
この説だと説明できないこと。 前の版はここに「形が毎回ちがう」と書いていた。 それは、こげ茶の者の店とこの者の店が一つに数えられていたためだ。 分けると、どちらものぼりと日よけと木箱の露店になる。 いま説明できないのは、島の岩のすきまの一回だけだ。
説3 モモンガとのつながりが先にある
紹介文がカチューシャの由来から書かれている、というところを重く見る読み。
この説だと説明できないこと。 いまのところ無い。 事実(第620話) 二つに分けると、紹介文と作中がつながる ── 運んだのはモモンガ(白い体に水色のふわふわ)で、受け取ったのがこの者だ。 説3は、四つのうちでいちばん強い読みになった。 説明できていないのは、なぜ渡したのかだ。
説4 売っているのは本ではなく、開くことのほうだ
何を売るかより、どこでも開けることが持ち前だ、という読み。 草地でも、棚のある場所でも、岩のすきまでも開く。
この説だと説明できないこと。 いまのところ無い。 前の版はここに第614話の棚のならぶ場所を置いていたが、 あれはこげ茶の者の回だ。 事実(第614話) この者の店は、島の岩のすきまをのぞけば、四回とものぼりと日よけと木箱だ。
この読みの、弱いところ
56話は、島の回を開いたところまでになる。 第810話から先は、札の無い回を開いていない。
店を開いている、という読みは、四回の露店から出ている。 売り手が一つしかいないところから引き出していることも、本文に書いてある。
ここから先は推測
第713話でしていることを、もう一度書く。 事実(第713話)
島の岩のすきま、暗がりの中。見つかりたくない様子がある。 それでも本は並んでいて、買いに来る者がいて、礼を言われている。
ここからこう読める。
このキャラは、店を持っているのではなく、開いている
布を立てれば草地が店になり、岩のかげでも店になる。 場所のほうは毎回借りものだ。 変わらないのは、開けるということだけ。
そう読むと、この世界の商いの形が一つ見えてくる。 建物ではなく、開いた者がいるかどうかで決まる。
これは飛躍だ。 島にいた理由は描かれていないし、 露店が四回続いているだけを持ち前と呼ぶのも、一つの読みだ。 売り手が一つしかいないところから、世界の決まりを引き出している。
それでも、六年のあいだ、このキャラはいつも何かを広げていた。
名前で呼ばれたことが、一度もない
名前は一度も出てこない。呼ばれるときは、いつも職のほうで呼ばれる。
考察/いちばん先まで読むと
呼ばれるのは、いつも売っているものだ。
この世界の呼び名は役でできている。マスター。お師匠。先生。古本屋さん。 どれもその者が何をしているかで呼ばれている。
ここで効くのは、このキャラのしていることが六年で変わったことになる。 検定の本から読みものへ移っても、呼び名は変わっていない。 売るものが変わっても、売っているという一点だけが名前として残る。
役で呼ぶというのは、中身ではなく形で呼ぶことになる。
まだわかっていないこと
- 名前。一度も出てこない。呼びかけの場面は何度もあるので、名前が出るとしたらそこだ。出ていないということまでは、絵で確かめられる
数えた 範囲だけは出した。呼ばれる側だけを書きとめ直したら60話で、初出は第622話、最後は第1172話。呼びかけの場面を探すなら、この60話を開けば足りる
- 本をどこから仕入れているのか。一度も描かれていない。この作品は、外から来るものの出どころをいつも描かない。そのうちの一つになる
数えた 仕入れが描かれていないのは、この者だけではない。13キャラとも初出に来歴が付いていない。外から来るものの出どころを描かないことの一つになる
- 棚のならぶ場所が、このキャラのものなのか。その回の絵に、店の札や値段の紙があるかを見れば当たりが付く。あれば店で、無ければ借りた場所になる
絵を開いた 事実(第375話) 店として扱われていた。第72話と第375話で、のぼりには、古本、の字だけ。値段の紙は無い。それでも客は、これ下さーい、この本下さいッ!!、と言って買う
- カニのつめを運んできた者が誰なのか。公式の紹介はモモンガとしているが、作中で運んだ者は見た目が違う。二つの回の絵を並べれば、同じか別かは決まる
数えた この者とモモンガが同じ回に出るのは、モモンガの125話のうち2023年に27、2024年に9、2026年に4ある。この者の出る60話のうち40話だ。運んだ者が同じかどうかは、その回の絵を並べるまで決まらない
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
お気に入り
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忘れたころに、もう一度
- いま
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- 90日後
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- なぜ
- 90日のあいだに、本編は30話ほどふえます。 同じ記事でも、そのころには確かめられることが変わっています (記事の頭に、何話まで読んで書いたかが出ています)。
置いたものの一覧は出しません。数も、残りも出しません。 覚えておくのはこちらの仕事なので、置いたことは忘れてかまいません。 この端末から外には出ません。