住人が口ずさむのは、この世界の曲ではない
第1163話まで読んで書いています
先に結論
本編を読んでいると、たまに知っている曲が鳴る。
はじめは気のせいだと思っていた。ラ行のくり返しに、 こちらが勝手に旋律を当てているのだろう、と。 絵を開いて確かめたら、気のせいではなかった。
絵で確かめた曲
| 曲 | 何の曲か | 作詞 | 作曲 | 絵で確かめた回 | 歌詞 |
|---|---|---|---|---|---|
| グーチョキパーでなにつくろう | 手あそびの歌 | 斉藤二三子 | フランス民謡 | 第141話 | — |
| BELIEVE | 合唱曲 | 杉本竜一 | 杉本竜一 | 第179話 | — |
| 波のピエロ | 合唱曲 | 土肥 武 | 平吉毅州 | 第403話・第626話 | — |
| 時の旅人 | 合唱曲 | 深田じゅんこ | 橋本祥路 | 第431話・第432話・第433話 | 読む |
| 青雲のうた | お線香の広告の歌 | 吉野藤丸 | 森田公一 | 第377話・第554話・第555話 | — |
| マックスバリュの歌 | お店の歌 | — | — | 第894話 | — |
| 春の海 | 正月に流れる曲 | — | 宮城道雄 | 第944話 | — |
| ハッピーバースデートゥーユー | 誕生日の歌 | — | — | 第457話 | — |
どれも、絵の中の文字を読んで確かめている。 巷のまとめには、ほかにも行進曲や牧場の歌が挙がっているが、 回を特定できていないので、この表には入れていない。
アニメ版のクレジットが、裏から確かめてくれた
本編の絵だけでは、「似ているだけ」の域を出ない。 ところが、テレビアニメの公表されているクレジットに、 既存曲の編曲という項目がある。 確認済(配信のクレジット)
- 合唱曲の一つ(作詞・作曲は同じ人)
- お線香の広告の歌
- もう一つの合唱曲
この三つが、こちらが絵から拾った三曲と一致する。 絵から読み、あとからクレジットで確かめられた。 これは、本編の絵だけを見ていては届かないところだった。
三回続けて歌う回がある
いちばん驚いたのは、第431話から第433話だ。 確認済(第431話)
ちいかわが家にひとりでいる。合唱曲を歌っている。 次の回では、計算機の前に座って、まだ歌っている。 確認済(第432話) その次の回でも、歌っている。 確認済(第433話) 三回目には、曲の題そのものが絵の中に出てくる。
そのあいだ、画面に映っているのは 「黒い流れ星」というこわい話の検索結果だ。
明るい合唱曲と、こわい話。 音と画面がまるきり合っていない。 それが三回続く。
ちなみに、こわい話のほうは最後にオキシ漬けで片づく。
品名だけ入れかわる
第554話と第555話には、白い髪の者が出てくる。 確認済(第554話) 朝ごはんを出したあと、上機嫌で歌いだす。
歌っているのは、お線香の広告の歌だ。 ただし品名のところだけ、朝ごはんに置きかわっている。 確認済(第555話) 聞いていたほうが、続きの言葉をつぶやく。
同じことが、第894話でも起きている。 確認済(第894話) シーサーが「得意な曲です」と言って歌うのは、 お店の歌だ。こちらは言葉を変えずに歌っている。
出どころについて、言われていること
なぜ外の曲が鳴るのか。 ファン考察
そのいち この世界が、こちらの世界と地続きである
外の曲があるなら、外の暮らしもある、という読み。 実在の商品名や店名が絵に出てくる回があることも、これを支える。 確認済(第1038話)
ここが通らない。 地続きなら、 討伐も、湧きドコロも、こちらの世界に無いものだらけになる。 地続きだとして、どこまでが同じなのかが決まらない。
そのに 曲だけが入ってきていて、出どころは無い
節は知られているが、どこで覚えたかは一度も描かれない。 学校も、放送も、レコードも出てこない。 曲だけが、根を持たずに漂っている、という見かた。
ここが通らない。 「音楽のトコ」がある。 確認済(第179話) スピーカーの置かれた場所があり、住人がそこへ聞きにいく。 根はあることになる。
そのさん 読者の記憶を、そのまま場面に持ちこませている
外の曲を鳴らすと、読者の側に音が実際に鳴る。 絵には「ラ」しか書かれていないのに、読者の頭では旋律が流れる。 それを狙っている、という読み。 確認済(第377話)
ここが通らない。 曲を知らない読者がいる。 合唱曲は世代や地域で知られ方が違う。
そのよん 選ばれた曲の中身に、意味がある
三曲とも、別れ・希望・未来を歌っている。 そういう曲ばかりが選ばれているのは偶然ではない、という読み。
ここが通らない。 手あそび歌と、お店の歌と、 正月の曲がある。中身でそろえているとは言いにくい。
ここから飛躍する
ここから先は根拠が薄い。飛躍だと分かるように、節を分けて置く。 ファン考察
外の曲が鳴る回には、共通点がある。 歌っている者が、ひとりでいるか、うわの空でいる。
野の花をマイクにするのはひとりのとき。 確認済(第377話) 合唱曲を三回続けて歌うのは、家にひとりでいるとき。 確認済(第431話) みかんを放り上げながら口ずさむのも、ひとりでいるときだ。 確認済(第937話)
逆に、この世界の歌は、たいてい誰かと一緒に歌われている。 鍋をかこんで、屋台の前で、舞台の客席で。
ここからこう読める。
外の曲は、ひとりのときに出てくる
これは飛躍だ。 ひとりで歌う回のほうが描きやすいだけかもしれない。 数えてもいない。「そういえば」の域を出ていない。
こちらの記録にも、歌詞が混ざっていた
この記事を書くときに、自分の側の間違いが一つ見つかった。
第555話につけた3文に、広告の歌の一行がそのまま書いてあった。 このサイトは歌詞を一行も載せないと決めているのに、 索引の側から入りこんでいた。
直した。そして、その一行を二度と書けないよう、 禁じる言葉の一覧に足してある。
消さずに、直したと書く。 決めごとは、本文だけを見ていても守れない。
よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと
- 行進曲・牧場の歌・売り場の呼び込み・冬の歌。 巷のまとめが挙げているが、こちらは回を特定できていない
- 第524話の作業歌。 石を彫る場で「歌をうたってる」と言われ、 節も描かれている。巷では牧場の歌だと言われているが、 絵の文字とは一致しない。 決められなかった
- アニメでの歌われかた。 編曲のクレジットは公表されているが、 こちらはアニメの音を持っていない
知っている音が、知らない場所で鳴る
この作品の音は、たいてい「ラ」で書かれている。 その中に、こちらが知っている曲がときどき混ざる。
混ざったところで、何かが説明されるわけではない。 朝ごはんが出てくるだけだし、こわい話は片づくだけだ。
それでも、知っている音が知らない場所で鳴ると、 その場所が急に近くなる。 討伐のある世界と、 合唱曲をうろ覚えで歌う世界が、同じ一枚に収まってしまう。
近くなったところで、分かることは増えない。 増えないまま近くなるところが、この作品の居心地なのだと思う。
まだわかっていないこと
- この世界に、外の曲がどう入ってきたのか 掘っていない
- 学校や合唱の場が、この世界にあるのかどうか 掘っていない
- 広告の歌を覚えている者が、その商品を知っているのかどうか 掘っていない
一つずつ、掘り進めていきます。埋まらないまま残るものもあります。
この記事の方針
- 「確認済」と書けるのは、公式アカウントの投稿で照合できたことだけです。確認した話数を必ず添えています。
- ファンのあいだで語られている説は「ファン考察」と明示し、事実と混ぜません。
- 作中で説明されていないことは「未確定」のまま置きます。埋めません。
- まとめサイトや考察ブログは、語られている説を知るために読んでいます。読んだ文章や表を写さず、自分の言葉で書き直しています。そこで見たことを「確認済」にはしません。
- こちらで確かめられなかったことは、確かめていないと書いて出します。「よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと」の節がそれです。
- 根拠の薄い読みを載せるときは、節を分けて「ここから飛躍する」と書きます。本文に混ぜません。
- あらすじの再構成や、セリフの長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
読み終わらなくても、ここで置いていけます。90日たったら、トップで一度だけまた出します。