前ばなしと、いまの作品はどうつながるのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
願いの中に、つらいことも書いてある
- 怒られること、つかれること、泣くこと
- いいことだけと読むと、つながらない
- 五枚のうち三枚に、泣く場面が入っている
- どれも、家に戻って落ちつくまでを描く
- こわさは願いの反対ではなく、その続き
「こうなりたい」の実物
本編が始まる前の投稿が、前ばなし7件として並んでいる。 2020年1月4日から1月27日まで。 話数は付いていないが、公式の投稿としてそのまま残っている。 事実(前ばなし 2020年1月4日)
1月4日の一枚は、白い生きものが立っているだけの絵だ。 事実(前ばなし 2020年1月4日) 上に太い字で一語だけ書いてある。
くらしたい
そのあと1月19日から1月24日にかけて、5枚が続く。 5枚とも、同じ書き出しで始まっている。 事実(前ばなし 2020年1月19日)
こういう風になってくらしたい
そして矢印で、小さな添え書きが付く。
なんか小さくてかわいいやつ
これが「こうなりたい」の中身だ。 伝え聞きの要約ではなく、絵に書いてある。
願いは、矢印でできている
5枚とも、一枚絵ではない。矢印でつながった流れ図になっている。 何かが起きて、次へ進み、最後に落ちつく。
中身を並べるとこうなる。
| 日付 | 途中で起きること | 終わりかた |
|---|---|---|
| 1月19日 | 怒られる/つかれる | あばれて、泣いて、眠る |
| 1月20日 | 全部食べて、まわりに手をたたかれる | そのまま寝てしまう |
| 1月21日 | クリームまみれになり、無くなって泣く | 洗われて、思い出しながら眠る |
| 1月23日 | 変な帽子でみんなの前を練り歩く | 部屋に戻って眠る |
| 1月24日 | 雨、荷物、疲れた足でへたりこむ | 運ばれて、家に転がり込む |
5枚のうち3枚に、泣く場面が入っている。 事実(前ばなし 2020年1月24日)
願いのほうに、最初から入っていた。
考察/ここまでで言えること
問いの立てかたのほうが、ずれていた。
「願いから始まった話に、なぜこわい回があるのか」という問いは、 願いを「いいことだけ」と読んだところから出ている。
元の五枚を見るかぎり、願われていたのは何も起きない暮らしではなかった。 怒られること。つかれること。なくなってしまうこと。 雨に降られて、荷物を持って、足が動かなくなること。
入っていなかったのは、討伐と、姿が変わってしまうことだ。 そこだけが、あとから来ている。
そして5枚とも、終わりが同じ形をしている。 眠るか、家に着くか、部屋に戻るか。
つまり、問いの立て方のほうがずれていた
元の5枚を見るかぎり、願われていたのは 何も起きない暮らしではなかった。
起きることは、毎回ちがう。 そろっているのは、そのあとに受けとめられて、眠れるというところだ。
よく言われている説
この問いに対して語られている読みを、前ばなしと突き合わせる。 巷の説
説1 こわさは願いの反対ではなく、暮らしの一部
この説は、前ばなしで裏が取れた。 怒られ、つかれ、泣くところまでが、最初の5枚に書き込まれている。
この説だと説明できないこと。 種類のちがい。 前ばなしに出てくるつらさは、怒られる・つかれる・無くなるまでだ。 討伐も、姿が変わってしまう出来事も、一つも入っていない。 本編で起きるこわさは、願いの中にあったものより一段ちがう。
説2 かわいさを保つために、こわさが要る
落差が効いている、という読み。読者が願う余地を作っている、という筋。
この説だと説明できないこと。 順番。 落差は前ばなしの時点で作られている。 1月19日には、まだこの作品の読者は一人もいない。 読者の反応から逆算した説明では、この5枚が出てこない。
説3 描きたいのは出来事ではなく、反応のほう
作者が反応や表情を描きたいと語っている、とされる読み。 巷の説
この説だと説明できないこと。 前ばなしの文の作り。 5枚に書かれているのは「そのときどんな顔をするか」ではなく、 「そのあとどうなりたいか」だ。 主語になっているのは反応ではなく、行き先のほうになっている。
説4 願いが先にあって、世界があとから作られた
まず「こうなりたい」があり、そこに合う世界が足されていった、という読み。
この説だと説明できないこと。 1月27日の一枚。 前ばなしの最後には、すでにうさぎが出てくる。 事実(前ばなし 2020年1月27日) 引っぱり合いをして、大きいものが出てくる四こまだ。 願いだけが先にあったのではなく、世界も同じ月に立ち上がっている。
この読みの、弱いところ
前ばなしは、七枚のうち五枚を引いている。
終わりがそろっている、と言えるのもその五枚になる。 本編の終わりは眠りでそろっていない、と本文も書いている。
ここから先は推測
ここからこう読める。
願われていたのは、避けることではなく、寝つけること
考察/もう少し先まで読むと
この作品がいちばん最初に書いた願いの形は、「起きないこと」ではなく「そのあと」だった。
五枚の流れ図で、そろっているのは終わりのほうになる ── 泣いたあと、洗われて眠る。へたりこんだあと、運ばれて家に着く。 練り歩いたあと、部屋に戻って眠る。
起きることは毎回ちがう。落ちつく先だけが同じ。
だとすると、本編のこわい回に足りないのは説明ではなく、終わりのほうだ。 討伐も、姿が変わる出来事も、まだ落ちつく先が描かれていない。
これは飛躍だ。 本編1209話の終わりは眠りでそろっていない。 草むしりに戻る回もあれば、そのまま次の話へ移る回もある。
こわさの中身は、別の記事で扱った
何が始まりだったのか、その始まりに何が書かれていたのか。
作中でこわさがどう扱われているかは、 「かわいさとこわさが、同じ絵の中にあるのはなぜか」のほうで、 第67話・第202話・第761話を並べて書いた。同じことを二度は書かない。
前は、こう書いていた
元の投稿そのもので確かめたわけではない、と断って始めていた。 実物は並んでいたので、伝え聞きではなく、開いて書き直した。
はじめから入っていた
「こうなりたい」に、こわいことは入っていた。
怒られること、つかれること、泣くこと、へたりこむこと。 5枚のうち3枚に、泣く場面がある。
まだわかっていないこと
- 討伐や姿が変わることが、なぜこの世界にあるのか。前ばなしには入っていない。どの時期から入ったかは、早い回を順に開けば当たりが付く。第10話にはもうある
数えた 早い回から順に当たれる。第10話にはもうある、というところは記録でも同じで、その回は投稿の本文に言葉が書かれた21話のうちの一つになる。前ばなし7件には入っていない
- 前ばなしより前にどんな投稿があったか。いちばん古い書きとめは2020年1月1日のあいさつだ。それ以前は並べられていない
数えた いちばん古い書きとめは2020年1月1日のあいさつで、そこは変わらない。それ以前は並べられていない。2020年1月から2026年9月までの81か月は、1か月ずつ引き直してある
- 願いの五枚がどこまでを指していたか。五枚とも同じ書き出しで始まり、終わりが眠りでそろう。六枚めがあれば形が確かになるが、五枚で止まっている
数えた 前ばなしは7件で、五枚で止まっているわけではない。ただし願いの形でそろっているのが五枚、というところは絵の話になるので、7件を開くまで決まらない
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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忘れたころに、もう一度
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- 90日のあいだに、本編は30話ほどふえます。 同じ記事でも、そのころには確かめられることが変わっています (記事の頭に、何話まで読んで書いたかが出ています)。
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