長い話は、どこで切れているのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
読む側が切っている。作品は区切らない
- 始まりにも終わりにも、印が出てこない
- 同じものが出たことに気づいて、つなぐ
- 区切るのは、本にする者と名を付ける者
- 切れ目が決まらず、長さが数えられない
- 長くなったという読みは、確かめられない
この作品には、何日も続く話がある。島へ行って帰るまでの一続き。 時計と星の一続き。体の色が変わっていく一続き。
気づいたら続いていて、気づいたら終わっている
島へ行く一続きは、紙が配られるところから始まる。 事実(第660話) そのときには、長い話になるとは分からない。 終わるのは、船が出ていく回だ。 事実(第786話) そこでも、終わりだとは言われない。
時計と星の一続きも同じで、願いの話から始まって、飛んでいく回で消える。 事実(第438話)
考察/ここまでで言えること
続いていると決めているのは、読む側だ。
始まりにも終わりにも印が出ない。 同じものが出てきたことに気づいて、読む側がつないでいる。
これは、この作品の並べかたそのものから来ている ── 毎日ひとつずつ出る。 続きの回もあれば、その回で閉じる回もある。 つながりは、あとから見えてくる。
つまり「一続き」は、作品が渡してきた単位ではない。 読み終えた側が、あとから作る単位だ。
三つの区切りが、重ならない
区切りかたは、少なくとも三つある。
単行本の章。 作品の側が付けたもの。128章ある。 巷の呼び名。 読む側が付けたもの。読んだ順に名前が付いている。 巷の説 外から引いた線。 編と章の対応づけ。
三つは重ならない。
単行本は出た順に並んでいない。後の月の章が前に入っている巻がある。 事実(第177話) 巻の終わりのほうでは、短い章がまとめられて順が崩れる。
巷の呼び名は、本の章には出てこない。 並んでいるのは投稿の順で、本の順ではない。
一続きの長さが、決まらない
ここが実際に困っているところだ。
一続きの長さを数えられない。 「あとの年ほど話が長くなった」という読みは、たびたび出てくる。 確かめるには、一続きをどこからどこまでで測るかを決める必要がある。 決まっていないので、数えられない。
同じ理由で、「その話は何話あったのか」も言えない。 「いつ始まったのか」も言えない。
この読みの、弱いところ
三つの区切りが重ならない、と言えるのは、引いた例のかぎりになる。
一続きの長さを数えられないことは、本文にも書いてある。 残った54章が何かを示す、という線は、飛躍として置いてある。
ここから先は推測
切れ目が無いことが、この作品の作りそのものかもしれない。
考察/もう少し先まで読むと
区切りを入れるのは、あとから来た者の仕事だ。
本にする者、名前を付ける者、並べ直す者。作品の側は、区切っていない。
そう読むと、章を当てられずにいるのは、 当てられるものが、そもそも無いからということになる。
これは飛躍だ。 作者は章の題を付けているし、本には順番がある。 区切っていないとは言えない。
それでも、区切ったあとで残る54章が、何かを示しているようには思える。 本を作る側も、区切りきれなかったところを詰め合わせにしていることになる。
まだわかっていないこと
- 続きものの始まりと終わりをどこで見分けるか。印が出ない。同じものが出る回を拾って、あいだが何日あいているかで切れば、機械的な線だけは引ける。引いた線は、外からのものになる
数えた 機械的な線は引けた。本編どうしが14日以上あいたのは8か所で、そのうち単行本の章の最後に当たるのは1か所だけだ。あいだの日数で切ると、本の切れ目とはほとんど合わない
- 単行本の章を並べ替えた基準が何なのか。巻の終わりで短い章がまとまるように見える。八巻ぶんの章を長さと位置で並べ直せば、癖かどうかが数で出る
数えた 並べ直したら、見えていたものが出なかった。第1巻から第8巻の120章を巻の前半と後半に分けると、ページ数は前半8.2・後半8.0でほとんど差が無い。6ページ以下の短い章69章も、前半35章・後半34章でほぼ半々になる。短い章を後ろにまとめる作りには見えない
- 残り54章にどの回が入るのか。26章は題が中身を指していない。22章は題の語が巻の範囲の外にしか無い。後者は、巻の範囲がずれている見こみを含んでいる
数えた 数えた。詰め合わせの題は26章(日々11・日常9・生活6)。残り28章のうち5章は巻の最後でページ数が書かれていない章だ。巻の範囲がずれている見こみは、確かめられない
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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