店には名前があるのに、なぜキャラには無いのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
名前があるのは、動かないものに寄る
- 店と食べ物にはあり、キャラには無い
- 郎の一字だけが、前に何かを足して使える
- ほかの看板は、足したり引いたりされない
- 掛ける場面が無い
- はじめからそこにあり、付けた者もいない
この世界の店には、名前がある。キャラにはほとんど無い。 その差のほうが、名前の付きかたより気になる。
付きかたは、ばらばらだった
並べてみると、そろっていない。
一文字だけ。 黄色い看板に字がひとつ。 事実(第465話)
格を表すように見えるもの。 星の数を書いた板。 事実(第114話)
品の名を前に付けたもの。 カレーの看板、焼肉の看板。 事実(第563話) 事実(第589話)
土地か店主の名を付けたように見えるもの。 島の名を冠した看板。 事実(第728話)
決まりは無さそうだ。 短いものも長いものもあり、 品を言うものも言わないものもある。
考察/ここまでで言えること
名前があるのは、動かないもののほうに寄っている。
店は動かない。食べ物は品目として繰り返し出てくる。島はそこにある。 いっぽう、キャラは毎回ちがう場所に現れ、道具は場面ごとに入れ替わる。
そう並べると、名前は呼ぶためのものというより、 そこにあり続けるものに貼る印として使われているように見える。 巷の説
弱いところがある。 キャラのうちいくつかには名前があり、彼らはよく動く。
「郎」だけが、足して使える形をしている
ひとつ、ほかと作りの違う名前がある。郎の一字。
黄色い看板に郎だけが書かれた店があり、 事実(第87話) 島には島二郎、別の回には家郎という名が出てくる。 事実(第937話) 家郎のほうは、看病の礼にごちそうする先として言われていて、 聞いたほうはイエロー?と取り違える。
考察/もう少し先まで読むと
この一字だけが、前に何かを足して使える形をしている。
ほかの看板 ── 武器、労働、貝汁 ── は、足したり引いたりされない。
つまり、店の名には二つの作りがある。 そこで何を出すかを書いた札と、◯◯郎という組み立てかた。 前者は品目の名で、後者は店の名になっている。
品目の名は、そのつど書けばよい。 組み立てかたのほうは、知っている者どうしでないと通じない。 家郎を聞いたほうがイエローと取り違えるのは、その形をたどっているからだ。 事実(第937話)
この世界に、通じる組み立てかたが一つだけあることになる。
掛ける場面が無い
ここがいちばん大きいと思う。
名前を持つものと、持たないもの
いちばん面白いのは、名前の分けかただ。
| 名前がある | 名前が無い |
|---|---|
| 店 | キャラの多く |
| 食べ物 | 道具 |
| 場所(島など) | 気持ち |
動かないものに名前があり、動くものに名前が無い。
同じ店が、二度出ているか
この問いを進めるのに、確かめるべきことが一つある。
同じ看板が、別の回にもう一度出てくるかどうかだ。
出てくるなら、店は場所として続いていることになる。 出てこないなら、店は回ごとに立ち上がっては消える書き割りだ。 どちらかで、この世界の見取り図が変わる。
看板の字を回ごとに並べれば追えるので、 まだ開いていない。
考察/いちばん先まで読むと
掛ける場面が無い。
開店の場面は、出てこない。 看板を掛ける場面も、名前を決める場面も同じだ。
店は、はじめからそこにある。行けば開いている。始まりが描かれない。
決めた者が出てこないのは、ここだけではない。 級を決めた者がいない。禁止を出した者がいない。報酬の値を付けた者がいない。 名前も、付けた者がいないまま使われている。
そして、この作品は誰であるかより、どこであるかを先に置いているように見える。 キャラに名前が少なく、店に名前があるのは、その順のせいかもしれない。
この読みの、弱いところ
看板の字は四つを引いている。拾いきってはいない。
動かないものに名前が寄る、という線は、キャラのうちいくつかで崩れる。 本文もそう書いている。 同じ看板が二度出るかどうかは、まだ開いていない。
まだわかっていないこと
- 誰が店の名前を決めているのか。掛ける場面が出てこない。開店の回を探しても、たぶん出ない。この世界は作った側をいつも描かない
数えた 決めた者が描かれないのは、店の名だけではない。級も、役の札も、酒の免許も、出した者が画面に入らない。酒の免許の札には出した側の名も印も無い
- 同じ店が何度も出てくるか。看板の字を回ごとに並べれば追える。出てくるなら場所として続いていて、出てこないなら回ごとに立ち上がる書き割りになる
絵を開いた 事実(第176話) 看板の字ではなく、客の言いかたのほうに続きが出ていた。第176話で、喫茶、と書かれた赤い看板の店に入り、いつものをッ…、と言う。一度しか映らない店なのに、常連の言いかたが使われている。第224話の、おかしのまちおか、は名前が長く一度きり。看板を並べるより、この一言のほうが場所として続いていることを示す
- 名前を持つものと持たないものの線がどこにあるか。名前のあるキャラがいくつかあって、彼らはよく動く。この線はそこで一度ゆらぐ。キャラの呼び名を動きの多さで並べれば試せる
数えた キャラの呼び名を動きの多さで並べれば試せる、というところは試せた。出る回の多い順は ちいかわ922・ハチワレ880・うさぎ513・モモンガ124・シーサー112・ラッコ105・労働の鎧さん104・くりまんじゅう97・古本屋63・パジャマパーティーズ25・ポシェットの鎧さん16・ラーメンの鎧さん12・むちゅうマン11。名前があるのに出る回が11話しかない者もいるので、名前と動きの多さはそろっていない
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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