店は、いつ閉まるのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
閉まらないのではなく、絵が向いていない
- 閉める場面を描くと、持っている者が要る
- 働く者は出るのに、持っている者が出ない
- 湧きどころと同じ形になる
- 片方は自然に出て、片方は誰かが売る
- どちらも、出す側が描かれていない
店は、たくさん出てくる。
郎。喫茶。立喰そば。三ツ星。ゲームセンター。古本ののぼり。 島には島二郎の看板がある。
終わりに近い場面は、ある
まったく無いわけではない。
開いている時間も出てこない
品書きに時間が書かれた回も、出てこない。 看板に、何時から何時までと書かれた例も出てこない。
開いているところだけが、くりかえし描かれる。
終わりに近い場面はある ── 台の上が空になって、完売の字が出る回。 事実(第111話) また来て、という一言と、しゅんとしたかげが出る回。 事実(第220話)
考察/ここまでで言えること
閉まらないのではない。閉まるところに、絵が向いていない。
どちらも売り切れであって、閉店ではない。
この差が効く。売り切れは買う側から見える終わりだ。 閉店は売る側の終わりだ。 描かれているのは、いつも前者だけだ。
夜の店は出る。お夜食の字が出る回がある。 事実(第639話) 朝の市場も出る。 事実(第303話)
朝も夜も開いている。閉まるところだけが無い。
なぜ閉まらないのか
A・そこに用があるときしか描かれない。 店は、誰かが行ったときだけ画面に出る。 誰も行かない時間は、そもそも描く理由が無い。
これがいちばん軽い説明だ。
B・閉まるところを描くと、持ち主が出てくる。
考察/もう少し先まで読むと
閉める場面を描くと、店を持っている者が出てくる。
戸を閉め、鍵をかけ、帰る者がいる。帰る先が要る。
この世界では、店で働く者は出るのに、店を持っている者が出てこない。 閉める場面を描くと、そこが埋まってしまう。
級を決めた者、禁止を出した者、報酬の値を付けた者。 どれも出てこないのと、同じ列に並ぶ。 閉店は、その列を一つ崩してしまう場面だ。
C・店が、建物ではなく場所として描かれている。 看板と、その下の場面。それで足りている。
湧きどころと、同じかたち
考察/いちばん先まで読むと
湧きどころと、同じかたちだ。
食べ物が湧く場所には、渡す者がいない。店にも、閉める者がいない。 どちらも、行けばそこにある。
この二つは、はじめは正反対のものに見える。 片方は自然に出てきて、片方は誰かが売っている。
けれど、どちらも供給の側が描かれていないという点では同じだ。
そう並べると、この世界では 買うことと、拾うことのあいだに、ほとんど差が無いことになる。 どちらも、そこへ行けば手に入る。
この読みの、弱いところ
閉める場面が出てこない、と言うには、 店の回を拾いきったことが要る。引いているのは五つになる。
湧きどころと同じ列に並べたのは、こちら側の線だ。 作中で、その二つが同じものとして扱われる場面は出てこない。
まだわかっていないこと
- 店が何時から何時まで開いているか。品書きに時間が書かれた回も、看板に何時からと書かれた例も見つかっていない。看板の字を全部拾えば、有無だけは決まる
絵を開いた 事実(第465話) 時間の字は無いが、閉まる声はあった。第465話で、労働と書かれた窓口の鎧さんが、今日はもうおしまいッ、と言い、並んでいた列がワーワーと崩れる。店のほうには、まだ同じ場面が見つかっていない
- 休みの日があるか。同じ店が二度出る回を探して、片方が閉まっていれば分かる。閉まっている絵が一つでもあれば、この記事の一つめが崩れる
絵を開いた 事実(第498話) 同じ店が二度出る回を開いた。第496話と第498話は同じ喫茶で、赤い看板も、戸も、窓も同じ形。どちらも開いている。第176話の喫茶でも、いつものをッ、と言って入れる。閉まっている絵は、この三つには一枚も無い
- 店を持っている者が誰か。働く者は出るのに、持っている者が出てこない。閉める場面が描かれれば、そこに出てくることになる
絵を開いた 事実(第890話) 働く側に休みがあることは絵に出た。第890話で、黄色い鎧が客として食べ、久しぶりにお客さんとして食べたくて、と言う。持っている者かどうかは、それでも分からない
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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