ひきだし

三ツ星レストランの話は、どうつながっているのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

看板の字が先にあり、ものがあとから出る

  • 二日続けて、字と姿が入れ替わっている
  • そこで誰も驚いていない
  • ふつうの看板は、離れているものを指す
  • この作品では、字とものが同じ画面にいる
  • 一度なら冗談だが、くり返せば癖になる

この記事で、まだわかっていないこと 3

板に三ツ星と書かれている。品書きが立てかけてあり、扉の向こうで音がする。 事実(第114話)

ここまでなら、格の高い店の入口だ。

次の回で、椅子に黄色い星がすわっている。 事実(第115話) そして、これが三ツ星だ、という声が出る。

言葉と、もののあいだの境がずれている

何が起きたのかを、順に書く。

一日目。看板に字がある。字は、店の格を示す印として読める。

二日目。その字が、椅子にすわっている。 白い椅子とテーブルがあって、そこに黄色い星がいる。

つまり、看板に書かれていた言葉が、そのまま姿になって出てきた。

格の高い店だという意味だったのか、 そこにいる者の名だったのか、 品の名だったのか。どれとも決められない。

この作品では、これが一度きりではない

同じ形のずれが、ほかでも起きているように見える。

店の名に使われている字が、店ではないものにも付く回がある。 事実(第937話) 武器と書かれた札の下に、武器が並ぶ。 事実(第627話) 立入禁止と書かれた板の向こうに、行ってはいけない場所がある。 事実(第674話)

字と、その字が指すものが、いつも近いところに置かれている。

板に三ツ星と書かれ、次の回で椅子に黄色い星がすわっている。 事実(第114話) 事実(第115話)

考察/ここまでで言えること

ふつうの看板は、遠くのものを指す。離れているから看板だ。

入口の字が、中にあるものを指す。 この作品では、字とものが同じ画面にいる。

指す・指されるの距離が、ほとんど無い。 看板が案内ではなく、ものの一部になっている。

「言葉が先にあって、ものがあとから来る」という読み

ここから、ひとつの読みが立つ。 巷の説

この世界では、言葉のほうが先にあるのかもしれない。

考察/もう少し先まで読むと

看板のまわりでだけ、言葉のほうが先にあるように見える。

書かれているから、そこにいる。名前が付いているから、ある。 三ツ星と書いたから、三ツ星が椅子にすわっている。

この読みは、名前を付ける場面が描かれないことと、かみ合う。 付けるのではなく、はじめから言葉のほうにあるなら、付ける場面は要らない。

行きすぎるところもある。 そこまで言うと、 名前の付いていないものは、まだ現れていないことになってしまう。 名前の無いものは、この作品にたくさんある。 キャラの多くがそうなる。

だから、看板のまわりでだけ成り立つ狭い読みとして置く。

冗談として読むこともできる

もっと軽い読みもある。 巷の説

看板の字を、そのまま絵にしてみせる冗談として描かれている。

三ツ星と書いてあるから、星を出す。 それだけのことで、世界の仕組みとは関わらない。

この読みは弱くない。 この作品には、 言葉遊びの形をした回がいくつもある。 真面目に受け取りすぎているのは、読む側かもしれない。

確かめかたは、ある

看板の字が出る回を並べて、その字が姿になった回がどれだけあるかを見る。

一度きりなら冗談で済む。 何度も起きているなら、この作品のものの出しかたということになる。

看板の出る回を拾うところまではできるので、まだ開いていない。

考察/いちばん先まで読むと

一度なら冗談で済む。くり返されると癖だ。

弱いところは、同じ形が別の回でも起きることになる。 一度なら冗談でも、くり返されると癖だ。

そして、いちばん効くのはここになる ── その入れ替わりに、誰も驚いていない。 椅子に星がすわっていることを、住人がおかしいと言わない。

冗談なら、誰かが突っこむ。突っこまないということは、 この世界ではそれがふつうということになる。

この読みの、弱いところ

字とものが同じ画面にいる例は、三つを引いている。

一度なら冗談、くり返されると癖、という線は、 看板の出る回を拾いきったときにだけ決まる。まだ開いていない。 誰も驚いていない、というところも、二つの回から言っている。

まだわかっていないこと

  • 三ツ星が何を表しているのか。格なのか、品なのか、そこにいる者なのか。品書きの字を絵で読めば、品の名かどうかだけは決まる

    絵を開いた 事実(第115話) 絵を開いた。品書きの字ではなく、椅子にすわった黄色い星そのものが三つ出てくる。これが三ツ星?という声が付く。品の名ではなく、星のかたちをした者だった

  • 同じことがほかの看板でも起きているか。看板の字が出る回を並べて、その字が姿になった回を数えれば決まる。一度きりなら冗談で、何度もなら癖になる

    絵を開いた 事実(第1183話) 一度きりではなかった。2020年の第115話に出た三つの星が、2026年の第1183話にもう一度出る。しかも作中で、この前のお星さまですか、と聞かれてYesと答える。つないだのは読む側ではない

  • 言葉が先なのか、ものが先なのか。名前を付ける場面が一つでも描かれれば、ものが先だ。この作品では、まだ一つも出ていない

    絵を開いた 事実(第115話) 名前を付ける場面は、この二つの回にも出てこない。ただし第115話では、看板の言葉を先に見た側が、これが三ツ星?と後から当てはめている。言葉のほうが先に画面にある

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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