ひきだし

仕事を渡す側と受ける側は、入れ替わるのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

受ける側と渡す側に、行き来が出てこない

  • 行き来があるのは、受ける側と相手だけ
  • 住人が姿を変えて相手の側に回る回がある
  • それも片道しか描かれていない
  • 移れはするが、戻れないものになる
  • 二つの境目は、種類が違う

この記事で、まだわかっていないこと 3

三つの立場があるように見える。

仕事を受ける側。渡す側。討伐の相手。

この分けかたは、場面を追っていれば自然に見えてくる。 札の並ぶ場所では、受ける側と渡す側が同じ画面にいる。 事実(第37話)

線が、どこにあるかは描かれない

そのうえで、線がどこに引かれているかが出てこない。

生まれつきなのか、役なのか、体の作りなのか。 分けた理由が語られたことは無い。

そして、いちばん揺れるのが、受ける側と相手の境目だ。

住人が、相手の側に回る

ここが決定的だと思う。

住人が姿を変えて、相手の側に回る回がある。 事実(第10話) 事実(第78話) 腕が増え、色が変わる。灰色の背中がのびていく。

考察/ここまでで言えること

行き来がありえるなら、三つは生まれつきの分かれかたではない。

生まれつきなら、移らない。移るなら、いまどこにいるか、という話だ。

巷では、種類の違いとして読む説が広く語られる。 巷の説 住人はこういう生きもので、鎧はこういうもので、相手はこういうもの、という読みだ。 姿の変わる場面があることは、その読みに引っかかる。

逆向きの例が、片側にしかない

ただし、そろっていない。

相手の側から戻ってきた者がいたかどうか。

受ける側から相手の側へ、という例はある。 逆向きの例は、出てこない。 戻ったという声の出る回はあるが、 事実(第80話) それが同じ変わりかたかどうかは分からない。

考察/もう少し先まで読むと

行き来は、片道しか描かれていない。

片道だとすると、移るものではあっても、戻れないものだ。

移れるが戻れない境は、生まれつきの境より重い。 生まれつきなら、はじめからそちら側にいる。 移れるなら、誰でもいつでも向こう側になりうる。

渡す側との境目は、そもそも出てこない

もう一つの境目は、もっと空いている。

受ける側と渡す側が、なぜ分かれたのかが出てこない。

鎧が自分で選んだのか、決まっていたのか、役が回ってきたのか。 どれも描かれない。

考察/いちばん先まで読むと

二つの境目は、種類が違う。

受ける側と相手のあいだには行き来があり、 受ける側と渡す側のあいだには無い。

住人が渡す側になった回も、鎧が受ける側になった回も指せない。

つまり、この世界の三つは一列に並んでいない。 下と外のあいだには道があって、下と上のあいだには無い。

級の上が出てこないことと、同じ向きになる ── 上へ行く道だけが、どこにも描かれていない。

巷の読みと、引っかかるところ

種類が違うなら、種類は変わらないはずだ。 変わる回がある以上、種類だけでは分けきれない。

種類の違いと、いまいる場所。二つが混ざっているのかもしれない。 巷の説 渡す側との境は種類で、相手との境は場所で。

これは読みで、作中に根拠は無い。

分け目を問うことが、作品を問うことになる

最後に、なぜこの問いが効くのかを書いておく。

この三つの分けかたは、討伐という仕事の土台になっている。

向かう者がいて、向かう先があるから、仕事が成り立つ。 その分け目が移るものだとすると、仕事の土台も揺れる。

作中で、この仕事が正しいのかを問う言い回しが出る回がある。 事実(第761話)

問いが出たのは、たぶん偶然ではない。 分け目が移ると分かっている世界で、向かうことの意味を問う。 そこは、つながっているように見える。

つないでよいと示した場面は、やはり無い。

この読みの、弱いところ

行き来の例は二つを引いている。 逆向きの例が出てこない、と言うには、全部の回を当たることになる。

種類と場所が混ざっている、という線は、作中に根拠が無い。 本文もそう書いている。

まだわかっていないこと

  • 三つは生まれつきの分かれかたなのか、いまいる場所の話なのか。姿の変わる回があるので、少なくとも一つの境は移る。渡す側との境は、移った例が一つも無い

    数えた 三つの鎧さんのどれかが出る回は144話。そのうち二つ以上の鎧さんが同じ回に出るのは3話だけだ。渡す側どうしも、ほとんど画面で会っていない

  • 逆向きに移った例があるか。相手の側から戻ってきた者がいたかどうか。戻ったという声の出る回はあるが、同じ変わりかたかどうかが分からない

    確かめる道が無い 戻ったという声の出る回はある(第80話)が、そこで戻るのは呪いを受けた側で、討伐の相手から戻った例ではない。逆向きに移った例は、書きとめの側から拾えない

  • 渡す側と受ける側がなぜ分かれたのか。鎧が自分で選んだのか、決まっていたのか、役が回ってきたのか。どれも描かれない。鎧の出る144話を開けば、選んだ場面の有無だけは決まる

    数えた 鎧さんの出る144話のうち、二つ以上が同じ回に出るのは3話。選んだ場面の有無を確かめるには144話を開くことになる。まだ開いていない

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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