ひきだし

なぜ、帰りにはいつも何か持っているのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

持ち帰るものが、行ったという印になる

  • 買う理由が、買ったあとに決まっている
  • 先に相手がいるのではなく、買ってから
  • 印なら、使われなくてもかまわない
  • 入るところは描かれ、溜まるところが無い
  • 皿を下げる場面が無いのと、同じ並びだ

この記事で、まだわかっていないこと 3

出かけると、何かを持って帰ってくる。石、詰め合わせ、紙袋。 行った先で買う場面が、出かける話の終わりに置かれることが多い。

なぜ買うのか。作中で誰も言わない。

買うところまでが、一続きになっている

いちばんはっきり追えるのが、石の一続きだ。

旅行という声が出て、ノートが開かれ、土産のきれいな石が出てくる。 事実(第519話) そのあと石は机にのり、床に散らばり、じろじろ見られる。 事実(第525話) 事実(第528話) 六回ほどのあいだ、石が話の真ん中にいる。

ここで目につくのは、買うところが一続きの入口になっていることだ。 出かける話が始まって、まず買う。使うのはそのあとになる。

島から戻る回も同じ形をしている。リュックに荷物を詰める場面があり、 そこで礼の言葉が出る。 事実(第785話) 帰るという話は、詰めるところから始まっている。

持ち帰ったあとが、続かない

紙袋を提げて帰ってくる回はあるが、中身が次に出てくるところは描かれない。 事実(第1056話)

食べ終わった皿を下げるところが出てこないのと、並んでいる。

「渡すため」では説明しきれない

石の一続きでも、誰かに渡すために選んでいる場面が先に来ない。 選んで、持ち帰って、そこから話が転がっていく。 事実(第519話)

考察/ここまでで言えること

買うことの理由が、買ったあとに決まっている。

土産なら、渡す相手がいるはずだ。渡す場面は、あるにはある。 ただ、渡すために買ったと分かる回は多くない。

先に相手がいて買うのではなく、買ってから相手のことになる。 巷の説

つまり、買う場面は話の結果ではなく、話の入口として置かれている。 出かける一続きは、たいてい買うところから始まる。

この世界では、買うことが出来事になっている

見かたを変えると、そろっているものがある。

この作品で場所が変わる回には、たいていその場所の品が出てくる。 島の天ぷら、工房の石、店の棚。 事実(第571話) 場所と品が、いつも組になっている。

考察/もう少し先まで読むと

持ち帰るのは土産としてではなく、そこへ行ったという印として描かれている。

印なら、使われなくてもかまわない。床に散らばっていてもかまわない。 あったこと自体が中身だ。

そして、この世界には行ったことを残す形がほとんど無い。 写真も、記録も、日付も出てこない。 品だけが、行った先を指せる。

これは読みであって、作中でそう言われたわけではない。 巷の説

手ぶらで帰る回が無い、とは言えない

手ぶらで帰る回が無い、とは言えない。 という目で見直してはいない。見直す仕事として出してある。

見直せば、たぶん出てくると思う。それでも、 出かける一続きの入口に買う場面が置かれることは、 名指しできる回だけでもいくつも並ぶ。

考察/いちばん先まで読むと

入ってくるところは描かれて、溜まるところが描かれない。

買うところは描かれる。そのあとが続かない。 石は床に散らばったまま、次の回では別の話になっている。

つまりこの世界には、入口だけがあって出口が無い。 買う、もらう、拾う ── 入ってくる形はいくつもある。 捨てる、しまう、渡す ── 出ていく形が、ほとんど描かれない。

それでも部屋はいっぱいにならない。 溜まるところを描かないことで、収支が合っている。

この読みの、弱いところ

買う場面を入口に置いている、と言えるのは、引いた二つの一続きになる。

手ぶらで帰る回が無い、とは言えないことは本文にも書いてある。 印として描かれている、という読みも、作中でそう言われたわけではない。

まだわかっていないこと

  • 持ち帰ったものがそのあとどこへ行くのか。買った回のあとを追って、同じものが二度出るかを見れば決まる。出なければ、印だという読みが強くなる

    絵を開いた 事実(第1057話) 行き先が一つだけ描かれていた。第1057話に、大事なものボックス、と書かれたピンクの箱が出てくる。中には小さな人形が入っていて、そこへ豚の背から硬貨を入れる。持ち帰ったものを置く場所が画面にある回だ。ただし、そこから出して使う場面は無い

  • 渡すために買った回がどれだけあるか。買う場面で相手の名が出ているかを絵で拾えば分かれる。出ていなければ、理由があとから付くことになる

    絵を開いた 事実(第1057話) 相手の名が出ない形で買う回があった。第1057話で、なにが欲しいものなるの?、と聞かれて、ナイショ?、と返す。誰のために貯めているのかを言わない。同じ回の終わりに、わッ!! なんとかバニアだ!!、と包みが開くが、渡した者は画面に入らない

  • 手ぶらで帰る回が本当に無いか。1209話を「帰りに何か持っているか」という目で見直してはいない。見直せば、たぶん出てくる

    確かめる道が無い 1209話を帰りに何か持っているかという目で見直すことになる。

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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