ひきだし

むちゅうマンとは何なのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

中身は出ず、隠されかただけが描かれる

  • 言ってはいけない、という決まりが出る
  • 止められたのは、仕事という言葉になる
  • 中身の話でも、正体の話でもない
  • 働いていること自体が、伏せられている
  • 会いに行く相手で、働いている誰かになる

この記事で、まだわかっていないこと 3

出てくるのは、10日間と、その5年後

このキャラが本編に出るのは11話。1209話のうち0.9%。

そのうち10話は2021年6月9日から6月22日までの、 連続したひとつの催しにまとまっている。 事実(第254話)

残りの1話は、5年後だ。 2026年7月4日、映画館に 「むちゅうマン上映」の札が出る回がある。 事実(第1149話) 客席で声を出してよい回で、みんなが「かわいそうだよー」と叫んでいる。 本人が出てくるのではなく、映されるものとして出てくる。

まず、2021年の10話でどこまで描かれたかを並べる。

回描かれたこと
第254話チラシに絵が載っている
第256話のぼりの下に人だかり。ステージで歌う
第257話一緒に写真を撮る催しがある
第258話並んでいるうちに帰ってしまう
第260話走っていく青いマント
第262話撮れた写真が「宝物」と呼ばれる
第263話鎧さんが写真を見て、言ってはいけないことを言う

この10話は、正体の話をほとんどしない。 描かれるのは、並ぶ側の気持ちだ。 一度は間に合わず、次の回で撮れて、その写真が宝物だ。

第263話で、決定的なことが起きる

切り株の上で写真を見ているふたつに、鎧さんがふたつで声をかける。 事実(第263話)

写真を見た鎧さんはこう言う。

さすがむちゃうマン、いい仕事してるナー

すると、もう一つの鎧さんが止める。

「仕事」とか言うな

ここで二つのことが同時に分かる。

  1. 鎧さんは、むちゃうマンが仕事でやっていることを知っている
  2. それを、このふたつの前で言ってはいけないことになっている

考察/ここまでで言えること

正体より、隠されかたのほうが具体的に描かれている。

中身が誰かは、やはり描かれない。 けれど「言ってはいけない」という決まりのほうは描かれた。

この作品は、ふだん隠していることを隠す。 級を決めた者も、店を掛けた者も、出てこないだけで、 「出さないことになっている」とは言われない。

ここだけ、隠す側の決まりが画面に出ている。 隠されているものより、隠しかたのほうが確かめられる。 この作品ではめずらしい。

同じ回で、鎧さんは写真を見ながら「うまそうだ」とも言う。 事実(第263話) むちゅうマンは飲み物の催しに出ている。

よく言われている説

巷では「着ぐるみだ」でだいたい片がついている。 巷の説 第263話を読むと、問いはもう少し先へ行く。

説1 中に誰かが入っている

いちばん多い読み。第263話の「仕事」という言葉が、この説をほぼ裏づける。

弱いところは、中身が誰かは依然として出てこないこと。 仕事であることと、誰がやっているかは別の話だ。

この説だと説明できないこと。 止められたこと。 着ぐるみの中に誰かがいるのは、この世界の住人にとって驚くことだろうか。 止めるほどのことなら、ただの着ぐるみではない。

説2 そういう生きものとして、そこにいる

中身は無く、そういうものとして存在している、という読み。

弱いところは、「仕事」と呼ばれていること。

この説だと説明できないこと。 催しが終わると出てこなくなること。 生きものなら、催しのない日にもどこかにいるはずだ。

説3 どちらでもよいものとして描かれている

作品の構造の話。正体はこの話の主題ではなく、 並ぶ側の10日間が主題だ、という読み。

弱いところは、第263話でわざわざ止める場面を描いていること。 どちらでもよいなら、この一コマは要らない。

この読みの、弱いところ

11話のうち、ここで引いているのは七つになる。

止められた場面は一つのこまだけだ。 楽しむ場所でだけ仕事が隠される、という読みも、本文が飛躍だと書いている。

ここから先は推測

ここからこう読める。

この世界には、見せてよい面と、見せてはいけない面がある。

考察/もう少し先まで読むと

止められたのは「仕事」という言葉だ。

中身の話でも、正体の話でもない。働いているという事実だ。

この世界では、働くことがふだん隠されない。 札を受け、報酬を受け取り、級を取る。全部、画面に出ている。

一か所だけ、働いていることを言ってはいけない場所がある。 そして、そこは催しの場だ。

つまりこの世界では、楽しむ場所でだけ、仕事が隠される。

これは飛躍だ。 単に夢を壊すなという配慮かもしれない。 子ども向けの催しでの、大人のふるまいとして読むほうが自然かもしれない。

それでも、この作品で「言うな」と止められた場面は多くない。 記録しておく価値はあると思う。

五年あいて、一度だけ映る

正体は分からないままだ。10日間の催しに出て、 その5年後に、映画として一度だけ映る。 事実(第1149話)

映されるほうに回っても、中身の話はやはり出てこない。

考察/いちばん先まで読むと

同じものが、立場によって別のものとして扱われている。

ちいかわ達にとっては会いに行く相手で、鎧さんにとっては仕事をしている誰かになる。

そう読むと、鎧さんが顔を隠していることとも並ぶ。 鎧さんどうしが互いの交友を知らない回もある。 事実(第217話) 知っていることを、その場の相手によって出し分ける世界、という読みだ。

分かったのは、それが仕事だということと、 それを言ってはいけないということの二つだけだ。

まだわかっていないこと

  • 中に誰かがいるのか。仕事だと言われているので、いる見こみは高い。それでも中身は出てこない。仕事であることと、誰がやっているかは別になる

    数えた この者が出るのは11話で、そのうち一つだけで出る回は0話だ。いつも催しの場にいて、中に誰かがいるかは絵に出ない

  • なぜ「仕事」と言ってはいけないのか。止めた側の鎧が何を守ろうとしたのかが描かれない。同じふたつが出る回を追えば、似た止めかたがほかにもあるかが分かる

    数えた 追った。この者が出るのは11話で、そのうち鎧さんが同じ回にいるのは2話だけになる(第259話と第263話)。止めた側を追える回が二つしか無いので、似た止めかたがほかにもあるかは、絵からは出せない

  • 催しのない日はどこにいるのか。十話の催しの外に出てこない。五年後は映されるものとして出る。生きものなら、催しの外にもいるはずになる

    絵を開いた 事実(第254話) 初出を開いた。第254話でこの者は、むちゃうま試食イベント、のチラシとして出てくる。あなたのおくちをうまくさせます、と書いてある。催しの外にいる姿は、初出の回にも出てこない

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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