ひきだし

呪いとは何なのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

かけた者が出ない。起きたこと、に近い

  • 仕組みの名ではなく、その場の言いかただ
  • 作中の言葉は、いくつもある側を支える
  • 巷の読みは、一つである側を取りたがる
  • 名前は、この作品では手がかりとして弱い
  • 別の語だから別、とも、同じとも言えない

この記事で、まだわかっていないこと 3

その語が出てくる回は、二つある。

配ってまわる白い箱の回。 事実(第991話) ニコニコのまま震えている。

体から何かが生えた回。 事実(第1110話) 音を立てて、そこから伸びている。

どちらも、体に起きることとして語られている。

出どころが、どちらにも無い

二つに共通していることがある。

かけた者も、解きかたも、なぜそうなったのかも、画面の外にある。

呪いという語は、ふつう誰かがかけたものを指す。 二つの回とも、かけた者が出てこない。解きかたも出てこない。

考察/ここまでで言えること

かけた者がいないなら、それは呪いというより「そういうことが起きた」に近い。

つまりこの語は、仕組みの名前としてではなく、 その場の言いかたとして使われているようにも見える。 巷の説

そして、これはこの世界の言葉づかいとそろっている ── 討伐が遊びにも使われ、チェックが取り締まりにも使われる。 語が、指すものを決めていない。

似た回は、別の言葉で呼ばれている

ここが、この問いをややこしくする。

杖を使って何かが起きる回がある。 歌があり、杖があり、 地面から菓子が出る。 事実(第75話) 次の回では、杖の先から別のものが出る。 事実(第76話)

木の人形が動く回もある。 骨のついた杖が一緒に出ている。 事実(第316話)

どれも、呪いとは呼ばれていない。

一つなのか、いくつもあるのか

そこで、問いはこう立つ。

この世界には、ふつうでないことを引き起こす仕組みが一つあるのか、 いくつもあるのか。

一つだとすると。 呪いも、杖も、人形が動くことも、 姿が変わることも、全部つながることになる。 大きな筋が一本できる。 巷の考察が好むのは、たぶんこの読みだ。 巷の説

いくつもあるとすると。 それぞれ別に見ることになる。 つながりを探すこと自体が見当ちがいだ。

作中の言葉づかいは、いくつもある側を支えている。 別々の言葉で呼ばれているからだ。

考察/もう少し先まで読むと

作中の言葉づかいは「いくつもある」側を支え、巷の読みは「一つである」側を取りたがる。

体に起きることと、ものに起きること。 杖でやることと、何もしていないのに起きること。 作中では、それぞれ別の言葉で呼ばれている。

いっぽう、一つにまとめると大きな筋が一本できる。 巷の説

そのほうが話がつながるというのは、読みの強さではない。 魔女の四つの回と、同じ形になる ── 材料が少ないほど、図はきれいに描ける。

名前の違いを、どこまで信じるか

ここが判断の分かれ目だ。

考察/いちばん先まで読むと

この作品では、名前から中身をたどれない。

この作品は、名前の付けかたにあまり一貫性が無い。 店の名前の付きかたもばらばらだし、同じものが別の呼ばれかたをする回もある。

だとすると、別の言葉で呼ばれているから別のもの、とは言い切れない。 いっぽう、同じ言葉で呼ばれているから同じもの、とも言い切れない。 呪いという語が出る二つの回も、つながりを示す場面が無い。

名前は、つなぐのにも切り離すのにも使えない。 使えるのは、起きかたの形のほうになる ── 生えるのか、変わるのか、戻るのか。そこは絵で見比べられる。

決めないでおく

二つの回は、つながず並べておく。

配ってまわる箱と、体から生えるもの。 同じ語で呼ばれていて、そのほかに共通するものが見つからない。

そして、どちらもそのあとがどうなったかが描かれない。 解けたのか、続いているのか。

この作品は、起きたことは描くが、終わりを描かない。 呪いという重そうな語も、同じ扱いを受けている。 そこだけは、ほかの回と同じだった。

この読みの、弱いところ

この語の出る回は二つになる。

似た回が別の言葉で呼ばれている、と言えるのは、引いた三つの回のかぎりになる。 起きかたの形で見比べる仕事は、まだやっていない。

まだわかっていないこと

  • 二つの回につながりがあるか。同じ語で呼ばれているほかに、共通するものが見つからない。二つの回の絵を並べて、起きかたの形を見比べれば分かれる

    絵を開いた 事実(第80話) 片方の回を開いた。第79話で赤い足と緑の足が出て、第80話で杖が折られると黄色い光が出て、うさぎとハチワレが戻ったよォと言う。起きて、戻る、の順で描かれる

  • 杖や人形と同じものとして扱ってよいか。作中では別の言葉で呼ばれている。名前が弱い手がかりなので、そこからは決まらない。起きかたの形で分けるしかない

    絵を開いた 事実(第80話) 杖のほうを開いた。杖はこの一続きにしか出てこない。人形の出る回とは同じ画面にならんでいない。名前ではなく、起きかたの形で分けるしかない。そこは変わらない

  • 体に起きることを引き起こす仕組みが、一つなのかいくつもあるのか。一つだと決めてから探すと、いくつもあった場合に全部まちがえる。数えるより先に、種類を分けることになる

    決めて作った 種類を先に分けた。呪いという語が出るのは二つの回だけなので、体に起きることをまとめて「呪い」と呼ばない。第450話は寄生、第143話・第514話・第972話は擬態型、第830話の虫は吸う側として語られる。作中で当てられた語ごとに分けると、少なくとも四つある。一つの仕組みとして数えることは、これでやめた

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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