ひきだし

完食・完売。なぜ二文字で終わるのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

終わりを示す絵が無く、字で言うしかない

  • 片づけも、閉まる場面も描かれない
  • 絵だけなら続きうるが、字が出れば終わる
  • 終わりのところにだけ、説明が入っている
  • 終わりかたは二通り。閉じるか、切るか
  • 同じ作品の中に、両方ある

この記事で、まだわかっていないこと 3

終わりを告げる二文字が、くりかえし出てくる。

空になった皿に、完食。 事実(第566話) 台の上が空になって、完売。 赤い印が消えて、解禁。 ここまでは、どれもふきだしの中の声だ。

こまに描かれる字のほうもある ── 片づけの場面に、撤収。 熱でふやけた隙間から、脱出。

始まりの字は、少ない

いっぽう、始まりを告げる字はあまり出てこない。

出発の二文字が出る回はある。 それ以外は、たいてい始まったところから絵が始まる。

支度の回もあるが、そこに字は出ない。

終わりに字がつくと、何が起きるか

字がつくと、その場面がそこで閉じる。

考察/もう少し先まで読むと

絵だけだと、まだ続くかもしれない。字が出ると、続かない。

完食と出れば、食べ終わったことが決まる。 完売と出れば、もう買えないことが決まる。

この作品は、ふだん説明をしない。 そのなかで、終わりのところにだけ説明が入るのは目立つほうだ。

そして、外から与えられるものだけが字になる、という線とも合う ── 終わりは、その者が決めたことではない。 食べ終わりは腹が決め、完売は品の数が決める。 終わりも、外から来るものの側にある。

字がつく理由

A・区切りを作るため。 一日ぶんの絵に終わりの合図が要る。 字は、そのいちばん短い例だ。

考察/ここまでで言えること

終わったことを示す絵が、この作品には少ない。だから字で言うしかない。

食べたあとが描かれない。 終わったことを示す絵が、そもそも少ない。

だから、終わりを字で埋めているという読みだ。

この作品が持ち越さないのは、何度も書いた。 持ち越さないと、終わったことも見えなくなる。 器が消えるのは、食べ終わったからなのか、次の日だからなのかが分からない。

字は、その区別を一語で付けている。

字の出ない終わりかた

いっぽうで、字の出ない終わりかたもある。

言ったところで場面が切れる回。 その先を描かずに終える回。

そちらのほうが、この作品らしいと言われることが多い。

つまり、終わりかたには二通りある。

例読者の受け取り
字で閉じる完食、完売、撤収はっきり終わる
切って終える台詞のあとで切る続きを考える

同じ作品の中に、両方ある。

考察/いちばん先まで読むと

終わりかたが二通りあって、同じ作品の中に両方ある。

そろっていない。

そして、分かれかたに向きがありそうになる ── 字で閉じるのは、ものごとの終わりだ。食べる、売る、片づける。 切って終えるのは、キャラのあいだの終わりだ。礼、謝り、別れ。

ものの終わりは字で決まり、キャラのあいだの終わりは決まらないまま置かれる。 外から与えられるものだけが字になる、という線が、ここでも通っている。

この読みの、弱いところ

終わりの字は五つ、始まりの字は一つを引いている。 どちらも、拾いきってはいない。

ものの終わりとキャラのあいだの終わりに分けたのは、こちら側の線だ。 作中で、その二つが別に扱われる場面は出てこない。

まだわかっていないこと

  • 終わりの字を誰に向けて出しているのか。作中の者が読んでいる場面があるかを見れば分かれる。読んでいなければ、読者に向いていることになる

    絵を開いた 事実(第875話) 読む場面は、開いたかぎりでは無かった。終、の字はいつもこまの外側の隅にあり、キャラの目線がそちらを向く回も、指さす回も出てこない。第875話も第903話も同じで、字は絵の外にある。全話を開いたわけではないので、無いと言い切ってはいない

  • 毎回の 終 と、場面ごとの二文字が同じ働きをしているのか。どちらもそこで閉じるが、片方は絵の中、片方は絵の外にある

    絵を開いた 事実(第542話) 回を開いて、字と声を分けた。終わりを告げるものは声のほうに多い ── 完売(第111話)、完食(第566話)、解禁(第809話)は、どれもふきだしの中だ。こまに描かれる字のほうは、撤収(第486話)と脱出(第797話)。始まりを告げるものは、ゲームの画面の START と下克上成功(第542話)、舞台の裏の 練習中(第870話)、そして第111話の 新作発売(声)になる。いちばん多いのは、開いたどの回にも入る、最後のこまの 終 の一字になる

  • 字が出ない終わりかたとの違い。二通りを分けて数えれば、どちらが多いかが出る。重い場面がどちらに寄るかも、そこで分かる

    確かめる道が無い 二通りを分けて数えるにも、三つのことばではなく絵を見ることになる

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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