ひきだし

撮った写真が、どこにも残っていないこと

第1160話まで読んで書いています

先に結論

  • 並んで写る回、シャッターの音の回、道具を手入れする回がある 確認済(第137話
  • 飾る場面・見返す場面を、こちらは挙げられない 未確定
  • しまいこむ回と、落ちていたものが拾われる回がある 確認済(第1095話
  • うまく撮れていない回も、そのまま話になる 確認済(第1094話

この記事で、まだわかっていないこと 3

この作品には、撮る場面がよく出てくる。構える回、写る回、手入れする回。

撮ったあとを描いた回を、こちらは三つしか挙げられない。 数は出さない。この記事で数えられるのは絵ではなく、 各話に付けた三つの短い言葉のほうで、あれはこちらが書いたものだからだ。 以下はすべて、回を名指しできるものだけを並べる。 未確定

撮るところは、くり返し描かれる

構える手。 確認済(第254話 シャッターの音。 確認済(第565話 並んで写る姿。 確認済(第137話

道具を大事にする回もある。布で拭き、箱の上に置き、 保護のためのものを貼る。 確認済(第132話

撮る行いそのものが、何度も話になっている。

撮ったあとで、名指しできるのは三つ

こちらが挙げられる範囲では、撮ったあとが出てくる回は三つになる。 ほかに無いとは言っていない。 見落としの探しかたは、まだ決めていない。

見せ合う回。 並べた束を、順に一枚ずつ回していく。 確認済(第1093話 その場で見て、その場で終わる。

しまいこむ回。 うまく写らなかったものを、箱の奥へ入れる。 確認済(第1095話

拾われる回。 落ちていたものが拾われる。 確認済(第1105話 誰かの写真が、その人の手を離れて出てくる。 どうしてそこにあったのかは描かれない。

飾る回を、こちらは挙げられない。壁に貼る回も、まとめて置く場所も同じだ。 未確定

失敗も、そのまま話になる

目を閉じている回がある。 確認済(第1094話 うしろに何かがうつっている回もある。手が左右逆に見える回もある。

うまく撮れなかったことが、そのまま一回ぶんの話になる。 撮り直す場面もあるが、直して終わるとはかぎらない。

よく語られている説

巷では、この作品を日々を大事にする話として読む向きが強い。 ファン考察 写真を撮るのも、思い出を残すためだ、という読みになる。

その読みだと、残っていないことが説明できない。 撮る場面はこれだけあるのに、撮ったものが暮らしの中に現れない。

別の見かた

撮ることと、残すことが別のこととして描かれている。 ファン考察

この世界で「思い出」という言葉が出てくる回を見ると、 ものに結びつけて語られている。

花びんのリボンについて。 確認済(第296話 焼いたものを食べながら。 確認済(第304話 買ったばかりの茶碗について。 確認済(第1151話

思い出は、写真ではなく、そのへんのものに付いている。 茶碗に思い出が付いた、という言いかたが出る回すらある。

そう読むと、写真の役目が変わる。残すためのものではなく、 その場をにぎやかにするための道具になる。 構えて、並んで、笑って、見せ合う。そこまでが一式だ。

ここから飛躍する

この世界には、ものを溜めておく場所が無いのかもしれない。

写真の置き場が出てこない。持ち帰った土産が次の回に出てこない。 もらったものも、たいてい一度きりで消える。 食べ終わった器も、下げるところが描かれない。

入ってくるところは描かれて、溜まるところが描かれない。

そう読むと、拾われた写真の回が効いてくる。 溜める場所が無いから、落ちる。 落ちたものは、別の誰かが拾う。

これは飛躍だ。 溜まっているところを描く必要が無かっただけかもしれない。 一回ぶんが短いので、その日のことだけを描いているのかもしれない。

それでも、この世界では、ものが持ち越されないという形が、 いくつもの別のところで同じように出てくる。

構える、写る、手入れする

写真について、こちらが確かめられるのはここまでになる。

  • 撮る場面は、構える・写る・手入れするで別々に描かれている
  • 撮ったあとで名指しできるのは三回で、うち一回は落ちていた
  • 思い出という言葉は、写真ではなく別のものに付いている

撮ることが好きな世界なのに、残っている写真が見あたらない。 そのずれが、この作品のものの扱いかたを、いちばんよく表していると思う。

まだわかっていないこと

  • 撮った写真が、この世界のどこに溜まっているのか 掘っていない
  • 拾われた写真が、どうしてそこにあったのか 掘っていない
  • 撮ることと、残すことが同じことなのかどうか 掘っていない

一つずつ、掘り進めていきます。埋まらないまま残るものもあります。

この記事の方針

  • 「確認済」と書けるのは、公式アカウントの投稿で照合できたことだけです。確認した話数を必ず添えています。
  • ファンのあいだで語られている説は「ファン考察」と明示し、事実と混ぜません。
  • 作中で説明されていないことは「未確定」のまま置きます。埋めません。
  • まとめサイトや考察ブログは、語られている説を知るために読んでいます。読んだ文章や表を写さず、自分の言葉で書き直しています。そこで見たことを「確認済」にはしません。
  • こちらで確かめられなかったことは、確かめていないと書いて出します。「よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと」の節がそれです。
  • 根拠の薄い読みを載せるときは、節を分けて「ここから飛躍する」と書きます。本文に混ぜません。
  • あらすじの再構成や、セリフの長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。