ひきだし

手づくりと買ったもの、どちらがよいとされるのか

第1180話まで読んで書いています

先に結論考察

どちらがよいとも出ない。比べる回が無い

  • 拾ったもので作れば、買うことは外れる
  • 迷ったのではなく、拾えたから作ったとも
  • ただし、どんぐりは拾えて毛糸は拾えない
  • 気持ちがこもる、という言いかたも無い
  • 受け取った側が、何か言う場面も無い

この記事で、まだわかっていないこと 3

自分で作る回がある。買う回もある。

二つが並んで、どちらにするか考える場面がある。 そこで、作るほうがよいという言葉が出る。 事実(第987話)

理由は語られない。

並んだ回を、順に追う

一続きになっている。

どんぐりと花ときのこが出て、手づくりがいいかもという言葉が出る。 事実(第987話) 頭の上に光る輪がのっている回でもある。

そのあと、毛糸を編む手もとが描かれる。 編んだものは、合格のための守りだ。 事実(第989話) ご加護があるのか、という問いもそこで出る。

拾う・作る・渡すが、ひと続きになっている。

拾ったもので作れば、買うことは要らない

ここが効いてくる。

考察/ここまでで言えること

拾ったもので作れば、買うことははじめから外れている。

どんぐりも、花も、きのこも、拾ったものだ。店で買ったものではない。

そう見ると、この回では買うことがはじめから外れている。 作るか買うかで迷ったのではなく、拾えたから作ったとも読める。 巷の説

そして、この世界には食べ物が湧いて出る場所もある。 拾えるものが多い世界では、買うことのほうが特別だ。

「手づくりがいいかも」は、比べた結果ではなく、 比べる相手がそこに無かっただけかもしれない。

材料がどこから来るのか、が分からない

この読みには、すぐに穴がある。毛糸だ。

考察/もう少し先まで読むと

この読みには、毛糸で穴が空く。

どんぐりは拾える。毛糸は拾えない。 編んだものを作るには、糸が要る。 糸をどこで手に入れたのかは描かれていない。

買っていたのなら、作ることと買うことは地続きだ。 手づくりは、買ったものの形を変えただけだ。

ここが決まらないかぎり、「作るほうがよい」の意味も決まらない。 買わずに済ませたのか、買ったうえで手を加えたのかで、まるで違う。

この世界は、ものの出どころをいつも描かない。 その癖が、ここでは読みそのものを止めている。

気持ちがこもる、とは言われていない

いちばん自然な読みは、これだと思う。 巷の説

作ったほうが気持ちがこもる。 渡す相手のことを考えながら手を動かす。 だから作るほうがよい。

この読みは、たぶん多くの読者が置く。 そして、作中でそう言われた場面は出てこない。

言われていないことを、言われたことにしたくない。 言葉としてあるのは「手づくりがいいかも」までで、そこから先は読者の側だ。

早い時期にも、手づくりは出ている

もうひとつ、時期のことを書いておく。

本編が始まって一か月半のところに、手づくりのものを食べる回がある。 事実(第18話) 口のまわりに付いていて、帽子をかぶっている。

六年のあいだに、何度も出てくる形ということになる。 シールを手づくりする回もある。 事実(第493話)

作ることは、この作品では特別な出来事として置かれていない。 ふだんの選択肢のひとつとして、ずっとそこにある。

そう並べると、「作るほうがよい」という言葉も、 重い宣言ではなく、その日そう思った、というくらいのものに見えてくる。

受け取った側が、描かれない

最後にひとつ。

考察/いちばん先まで読むと

作ることの意味は、作った側にしか描かれていない。

作る過程は描かれる。渡すところも描かれる。そのあとが続かない。 渡された側が、それについて何か言う場面は、出てこない。

これは、もらったものが次の回に出てこないことと同じ形だ。

だとすると、「作るほうがよい」は 渡す相手のためではなく、作る側のためだったのかもしれない。

そして、この作品は渡す側と受け取る側の片方しか描かない。 礼も、謝りも、祝いも、片側で切れる。 手づくりも、その並びに入る。

この読みの、弱いところ

引いているのは一続きの三つと、早い時期の二つになる。

毛糸の出どころが描かれていないことは、本文にも書いてある。 作る側のためだった、という読みは、受け取る側が描かれないことから出ている。

まだわかっていないこと

  • 作ることに買うことと違う意味があるのか。気持ちがこもる、とは作中で言われていない。言葉としてあるのは「手づくりがいいかも」までになる

    絵を開いた 事実(第987話) 三つが同じ回にならんで、どれがよいとも言われなかった。第987話で、お守り候補、として、どんぐり・花・きのこを見くらべ、お守りっぽい方がいいかな?、手づくりのがいいかも…、と言う。そのすぐあとに、拾った輪を持った者が出てきて、拾っていいやつだよね?、になる。手づくり・買う・拾うが同じ回に出そろうのに、理由は一つも語られない

  • 材料がどこから来るのか。毛糸をどこで手に入れたのかが描かれない。ここが決まらないと、作ることと買うことの線も決まらない

    絵を開いた 事実(第76話) 材料の出どころは描かれないが、ものの出どころなら描かれた例がある。第76話で、杖について、リサイクルショップで買った、と言う。買った先は描けるのに、作る材料のほうは描かれていない

  • 作ったものを渡された側がどう受け取ったのか。そのあとが続かない。渡した回の次の回を追って、身につけているかを見れば一段進む

    絵を開いた 事実(第618話) 受け取った側の反応は、その回の中に出ていた。第618話で、頭にのせたカニのつめを、ぴっち ぴっち、と動かし、元気になったな…、と言われる。身につけているところまでは画面に出る。次の回に残っているかは、この回では分からない

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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