討伐は、何のためにあるのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
困る者が出ないので、何のためかが不明だ
- 成り立つには、困る者と困らせるものが
- 困らせるもののほうだけが描かれている
- 危ないほうも、同じ台の同じ形で選ばれる
- 討伐は、特別な仕事として扱われていない
- いちばん語られるのに、根もとが空く
札に書かれ、選んで受け、出かけていく。 草むしりと並んで貼られている回がある。 事実(第469話) 仕組みの中では、同じ台の上の選択肢として置かれている。
そのうえで、この仕事には抜けているものがある。守る相手がいない。
作品の側から、問いが出ている
先に、いちばん大きい手がかりを置く。
討伐が正しいのかという問いが、作中で出てくる。 事実(第761話) とどめの声があり、うずまきになった赤い目がある。
これは大きい。外から立てた問いではなく、作品が出した問いだ。
そして、そこで答えが示されたわけではない。 問いが出て、場面が進む。いつもの切りかたと同じだ。
守られているものが、描かれない
仕事として成り立つには、ふつう二つが要る。 困る者と、困らせるものだ。
考察/ここまでで言えること
仕事として成り立つには、困る者と困らせるものが要る。片方が出てこない。
困らせるもののほうは、描かれている。出てくる。近づいてくる。
困る者のほうが、出てこない。 放っておくと何が起きるのかも、画面には出ない。
この仕事は、片側だけで成り立っている。相手はいる。守る先がいない。
そして、この世界では求める側がいつも描かれない ── 札を出す者も、級を決めた者も、報酬の値を付けた者も。 守られる側も、その並びに入る。
二つの読みが、同じところで止まる
巷では、大きく二つに分かれる。
ひとつ。暮らしを守るためだ、という読み。 巷の説 危ないものがいるから、誰かが向かう。素直な読みだ。
ふたつ。働かせるために用意された枠だ、という読み。 巷の説 仕事があるから危ないものがいる、という読みだ。 報酬があり、級があり、札がある。仕組みが先にある。
この二つは、同じところで止まる。 どちらも「守られているものが描かれた回」を出せない。 片方はそれが無いことを説明できず、 もう片方はそれが無いことを根拠にしすぎている。
無いことを根拠にするのは、使いにくい。 挙げられないことと、無いことは別だからだ。
選択肢として並んでいることの意味
見落としやすいことがある。草むしりと同じ台に下がっている。 事実(第37話)
これは、けっこう重い。
労働の幕の下で、鎧さんが木の札を掛けていく。討伐、討伐、草むしり。同じ形で、同じ棒に並ぶ。 事実(第37話) その日にどちらを取るかも、同じ言いかたで出てくる。 事実(第469話)
考察/もう少し先まで読むと
危ないほうと危なくないほうが、同じ台の同じ選びかたで選べる。
別の窓口でもなく、別の資格でもなく、並んでいる。
つまり、この世界では討伐が特別な仕事として扱われていない。 その日の仕事のひとつになっている。
そう置くと、守る相手が描かれないことの見えかたが変わる ── 守るために行くのではなく、その日の札を取っているだけとも読める。 巷の説
守る先がいないのは抜けではなく、 そもそも守る話として置かれていないことになる。
じゃんけんで決まる回がある
もうひとつ。この語が出る回に、じゃんけんの場面がある。 事実(第404話) こぶしを出して決めている。
何を決めたのかは、その回だけでは分からない。 それでも、討伐という語のそばに、遊びの決めかたが置かれているのは確かだ。
早い時期には、ひとりごとの中にこの語が出てくる回もある。 事実(第68話) 花のさしたびんが並ぶ、静かな回だ。
並べると、この語はいつも重く置かれているわけではない。 重い回もあれば、軽く流れる回もある。
役に立っているかどうかは、決まらない
考察/いちばん先まで読むと
この仕事がいちばん多く語られるのに、いちばん根もとが空いている。
問いは作品の側から出ていて、答えは示されていない。 事実(第761話) 守られているものは描かれず、仕事としては草むしりと並んでいる。
役に立っているかどうかを決めるには、放っておいたらどうなるかが要る。 それが一度も描かれていない以上、決められない。
そして、決められないまま六年続いている。
根もとが空いているから、いくらでも語れる。 守るためだとも、働かせるためだとも読める。 語られる量は、材料の多さではなく、空きの大きさから来ている。
この読みの、弱いところ
引いているのは四つの回になる。
守られているものが描かれない、と言うには、 この仕事の回を拾いきったことが要る。 放っておいたらどうなるかが要ることは、本文にも書いてある。
まだわかっていないこと
- 放っておくと何が起きるのか。襲われて壊れた家も、逃げてきた住人も、助けを求める場面も出てこない。一つでもあれば、守る先が決まる
絵を開いた 事実(第127話) 守る先が一つだけ画面に出ていた。第127話で、そのまま生やしといたらエリア一帯腐ってたよ!!、と言われる。放っておくと何が起きるかを言う声は、討伐ではなく草むしりの側に付いている
- 誰の求めでこの仕事が生まれているのか。札を出す側が描かれない。この世界の仕組みは、どれも作る側が画面に入らない
絵を開いた 事実(第37話) 出す側は描かれていた。第37話で、労働と書かれた幕の下にいる鎧さんが、札を手に持って掛けている。ただし、その仕事を決めた者は出てこない。掛ける者と決める者は別になる
- 守る対象が画面に出た回があるか。挙げられない。挙げられないことと無いことは別なので、討伐の回を全部開くまでは決まらない
絵を開いた 事実(第761話) 終わったあとの言葉を開いた。第761話で、とどめの一撃…、これで歌声は完全に封じた!!…ケド…、と言う。守った相手も、守った場所も出てこない。出てくるのは封じたものの名だけで、そのすぐあとに、ほんとに…正しいんだよね?「討伐」するのが…、と問いが返る
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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