ひきだし

鎧さんは、味方なのか敵なのか

第1191話まで読んで書いています

先に結論考察

どちらに読んでも、もう片方が浮いてくる

  • 味方と読むと、危ない仕事を渡す場面が
  • 入る枠が無いから、答えが出ない
  • 鎧が枠に入らないのではなく、枠が無い
  • 渡す、見送る、受け取る。どれも片側だけ
  • 一緒に向かうことも、困ることもしない

この記事で、まだわかっていないこと 3

味方かどうかを決めるには、困っているときにどう動くかを見ることになる。

作中の鎧は、その両方をしている。

手を貸す回

まず、こちらから並べる。

頭から出たものを、引っぱり抜いてやる回。 事実(第1129話) 抜き打ちで確かめる回で、持ち歩ける入れ物を差し出す場面。 事実(第975話) 鉄板を運んできて、丸く並べて焼く回。 事実(第1139話)

渡す回

いっぽう、こちらもある。

渡す側が自分で出ていく場面は、出てこない。

どちらかに寄せると、片方が浮く

ここが、この問いの芯だ。

味方と読むと、危ない仕事を渡す場面が浮く。 味方なら、危ないところへ出さないのではないか。

そうでないと読むと、手を貸す場面が浮く。 関わりたくないなら、引き抜いてやる理由が無い。

手を貸す回がある ── 頭から出たものを引っぱり抜いてやる。 事実(第1129話) 鉄板を運んできて、丸く並べて焼く。 事実(第1139話) わざわざ手を貸している。 仕事として渡されたものではない。

考察/ここまでで言えること

味方と読むと危ない仕事を渡す場面が浮き、そうでないと読むと手を貸す場面が浮く。

渡す回もある ── 札の並ぶ場所に立って、仕事を渡す。 事実(第37話) 危ないほうへ向かうのは、受け取った側だ。

どちらの読みも、もう片方の回を説明できない。

枠のほうを疑う

そこで、問いの立てかたを見直したくなる。

味方と敵という分けかたは、作品の外から持ち込んだ枠かもしれない。

討伐の対象として描かれた回は、出てこない。 かといって、共に向かう側として描かれた回も出てこない。

並ぶ回はある。 事実(第217話) 並んでいるだけで、どちらの側とも書かれない。

枠に入らないことが、答えの理由になっている

そう見ると、この問いに答えが出ない理由がはっきりする。

鎧は、そのどちら側にも置かれていない。 討伐の対象として描かれた回も、共に向かう側として描かれた回も指せない。

考察/もう少し先まで読むと

入る枠が無いから、答えが出ない。

味方と敵という枠は、討伐という仕事のある世界にはよく合う。 向かう側と、向かわれる側。きれいに二つに分かれそうに見える。

そして、この作品には味方と敵という分けかたそのものが、あまり出てこない。 責める場面が少ない。悪者を決める場面も少ない。

鎧だけが枠に入らないのではない。枠のほうが、この世界に無い。 巷の説

弱いところ。 討伐の相手は、はっきり向かう先として描かれている。

測るなら、別のものさしで

最後に、置きかえを一つ書いておく。

考察/いちばん先まで読むと

渡す。見送る。受け取る。手を貸す。どれも、片側だけで完結している。

味方かどうかではなく、関わりかたの形で見ると、少し進む。

一緒に向かうことも、一緒に困ることもしない。 その場に居あわせて、片側の役だけをする。

これは、この世界のほかの関わりとよく似ている ── 礼を言ったところで切れる。謝ったところで切れる。渡したところで切れる。

鎧は、その形のいちばん分かりやすい例だ。 味方かどうかが決まらないのは、そもそも両側のそろう関わりが描かれないからだ。

この読みの、弱いところ

手を貸す回は三つ、渡す回は一つを引いている。

枠のほうがこの世界に無い、と言うには、 責める場面と悪者を決める場面を拾いきったことが要る。 本文も、討伐の相手は向かう先として描かれていると書いている。

まだわかっていないこと

  • 味方と敵という分けかたがこの世界に合っているのか。責める場面が少なく、悪者を決める場面も少ない。討伐の相手だけが向かう先として描かれている

    絵を開いた 事実(第217話) 分かれない側の回が一つあった。第217話で、ならんだ鎧のかげの前に出たふたつが、ともだちですッ、と名のる。鎧は、「ともだち」だったのか!?、と驚き、そういうお前こそ…、と続く。責める場面ではなく、確かめあう場面になる

  • 手を貸す回と、渡す回の関係。同じ者が両方をしているかを記録で数えれば決まる。別の者なら、役で分かれていることになる

    数えた 鎧さんとラッコは、143話と109話あって、同じ回に出るのは3話(第492話・第495話・第521話)だけだ。その3話も、鎧はこまの端や思い浮かべるこまに小さく出る。労働の鎧さんとシーサーは、106話と115話あって2話(第338話・第499話)だけだ。手を貸す側と渡す側は、そもそも同じ画面にほとんど出ない

  • 鎧が討伐の対象になった回があるのか。出てこない。共に向かう側として描かれた回も出てこない。どちらの側にも置かれていない

    絵を開いた 事実(第972話) どちらの側にも置かれていない、は変わらない。ただし助ける側に立つ回は一つ開けた。第972話で、鎧がナックルダスターで擬態型を叩き、おそろしい擬態型だッ!!、と言う。第217話では並んだ鎧が、ともだちですッ、に驚くだけ。第37話では札を掛ける側だ。討伐の対象として描かれた回は、やはり出てこない

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
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