この世界の夜は、何をする時間なのか
第1180話まで読んで書いています
先に結論考察
同じ時間帯が、休むにも働くにも使われる
- どちらが当たり前なのかを示す場面が無い
- 眠りに入るところでは何も起きない
- 起きるのは、眠ったあとになる
- 夜が怖いのではなく、眠りのほうが怖い
- 外の危なさを離れると、内側のものが出る
夜の場面は、よく出てくる。窓のあかり、ふとん、月、光るきのこ。
何話あるかは書かない。 数えようとしたが、数えられるのは 短い言葉のほうは、その回で目立ったものを三つ選んで書いてある。 夜の回でも、その回で目立ったものが別にあれば書かない。 出てくるのは作品の数ではなく、書きかたの数だ。
かわりに、回を名指しする。
休む夜。 ふとんが二つ並ぶ回。 事実(第53話) 岩あなの中で器を囲む回。 事実(第340話)
出かける夜。 採取に出る回。 事実(第469話) 立入禁止の板の前に立つ回。 事実(第674話)
考察/ここまでで言えること
同じ時間帯が、休むためにも働くためにも使われている。
どちらが当たり前なのかを示す場面が無い。 夜に出ていくことをとがめる声も、許す声も出てこない。
この世界では、朝と夜が仕事を分けていない。
夜が増えたかどうかは、言えない
「後半になって夜の場面が増えた」という言いかたを見かける。 巷の説
ここは確かめられない。 夜かどうかは絵の明るさで決まるもので、 書きとめてあるのは「誰が映っているか」だけだ。
年ごとに数えるには、1196話の絵を明るさの目で見直すしかない。 やっていない。 やっていないので、増えたとも減ったとも書かない。
寝つけない夜は出てこない
心配ごとはある。受からないこと、明日のこと。 それでも、夜になると眠る。眠れなくて起きている回が出てこない。
いっぽう、眠ったあとに悪い夢が来る回はある。 事実(第644話)
考察/もう少し先まで読むと
眠りに入るところでは何も起きない。起きるのは、眠ったあとになる。
この作品は、入口を描かないことが多い。 店の名が付くところも、役が決まるところも描かれない。 眠りも同じで、入るところが飛ばされる。
そして、入ったあとには別のものが用意されている。 夢の中では、ふだん気にしていることがそのまま出てくる。 事実(第647話)
入口が無くて、中身だけがある。
この読みの、弱いところ
夜の回は四つを名指ししている。数は出していない。
眠れなくて起きている回が出てこない、と言うには、 夜の回を拾いきったことが要る。 夜が逃げ場だ、という読みは、本文も飛躍だと書いている。
ここから先は推測
考察/いちばん先まで読むと
夜が怖いのではなく、眠りのほうが怖いのかもしれない。
夜の場面そのものは、たいてい静かに描かれる。灯り、器、並んだふとん。 こわいものは、たいてい起きているときに出てくる。
いっぽう、夢の回では、ふだんの暮らしで気にしていることがそのまま出てくる。 受からないこと。はがされる紙。閉まる門。 事実(第647話) 外から来たものではなく、内側から出てくる。
そう読むと、この世界の夜は逃げ場だ。 外の危なさから離れられる時間。そのかわり、内側のものが出てくる。
これは飛躍だ。 夢の回は数えるほどしかないし、 眠って元気になる回が描かれないことも、ただ描く必要が無かっただけかもしれない。
夜の静けさと、眠りのあとの不穏さが、同じ作品に並んでいる。
夜の道に灯りが並ぶ回がある。 事実(第347話) 礼を言う言葉があり、光るきのこがあり、背中が並んでいる。 この作品でいちばん穏やかな部類の回が、夜に置かれている。
まだわかっていないこと
- 夜に働くことが決まりで許されているのか。夜の仕事を止める声も、許す声も出てこない。夜に出ていく回を並べて、誰かに見とがめられる場面があるかを見れば当たりが付く
確かめる道が無い 夜に出ていく回を並べるには、明るさを記録することになる。書きとめにも三つのことばにも残らない
- 寝つけない回がどこかにあるのか。一つも出てこない。夜の回の絵を開いて、目を開けたまま横になっている絵を探すことになる
絵を開いた 事実(第105話) 記録していなかっただけだった。第105話で、明日食べよッ、と言って横になったあと、バッ、と起き上がる。起きたほうは、胸が詰まった感じがして…、食べられない…、と言う。横になってから起きる、という順が絵に出ている
- 夜の回が増えているのか減っているのか。夜かどうかは絵の明るさで決まるもので、書きとめには残らない。年ごとに数えるには、絵を明るさの目で見直すしかない
確かめる道が無い 夜かどうかは絵の明るさで決まるので、書きとめには残らない。年ごとに数えるには1209話を明るさの目で見直すことになる
この記事の方針
- 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
- ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
- 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
- あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
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