草むしり検定とは何を測っているのか
第1160話まで読んで書いています
先に結論
貼り出された番号を、そのまま書き写す
この試験については「難しいらしい」「合格すると報酬が上がるらしい」と語られる。 だが合格発表の紙は2回、画面に大きく描かれている。 そこに何が書かれていたかを、そのまま並べてみる。
2020年10月の回 確認済(第102話)
会場に番号を書いた紙が配られ、合格者の番号が貼り出される。 貼り出されたのは9つ。
84 90 97 85 91 99 87 94 101
同じ回で、「93」と書かれた紙を持つ手が大きく描かれる。 93は、この9つの中に無い。
2023年2月の回 確認済(第628話)
同じように番号の紙が配られ、同じように貼り出される。 ただし紙に書かれていたのは「草むしり5級合格者」の文字と、 たった一つの大きな番号だった。
2
この二つを並べると、いくつか言えることがある。
- 番号は少なくとも101番まで出たことがある。 受ける側はそれなりの数いる
- 合格者の出しかたが変わっている。 9つ並べる回と、1つだけ大書きする回がある
- 2023年の受験番号は1桁だった
ただし2020年の貼り出しが何級のものかは、紙に書かれていない。 未確定 級が違えば、9人と1人を並べて比べることはできない。 そこは確かめられていないので、確かめていないと書いておく。
ほかに確かめられること
- 2020年10月に「合格者はこちらに集まるように」と呼ばれる場面がある 確認済(第102話)
- 検定の本があり、夜に開いて勉強する回がある 確認済(第589話)
- 写真の入った「草むしり検定5級」の証が出てくる回がある 確認済(第391話)。 ただしそれが誰のものかは、その回では分からない。次の回で、 持ち主を探そうという話になる 確認済(第393話)
- 合格の場面では、まわりが一斉に祝う 確認済(第628話)
話題として毎回出てくるわけではない。 それでも単行本の章名になり、 2020年8月から2026年2月まで、5年半にわたって出てくる。 何話あるかは書かない。数えられるのはこちらが書いた言葉のほうで、 作品にいくつあるかは、そこからは出ない。 未確定
語られている説
巷でよく語られているものを3つ。 ファン考察 それぞれ「どこが弱いか」と、その説だと説明できないことを書く。
説1 報酬を上げるための資格
いちばん多い読み。そして作中で言葉になっている唯一の説明でもある。
根拠は第112話。報酬の袋を受け取ったあと、 ハチワレが「資格でちょっと増えたよ」と言う 確認済(第112話)。 貼り出しの10日ほどあとの回にあたる。
弱いところは、その言い方が「ちょっと」であること。 しかも同じ回で、すぐ隣のエリアでは あまり変わらなかったという話も出てくる 確認済(第112話)。 資格による差より、どこで働いたかによる差のほうが話題になっている。
この説だと説明できないこと。 2023年の貼り出しが1人だけだったこと。 資格として回すつもりなら、受かる人数はもっと安定しているほうが自然に見える。
説2 住人を選り分ける仕組み
受かる者と落ちる者を分けること自体が目的だ、という読み。 番号で貼り出す形式──名前ではなく番号であること──を根拠にする。
弱いところは、落ちた者がどう扱われるかが描かれないこと。 落ちても、次の日も同じように草をむしっている。
この説だと説明できないこと。 選り分けられた側が離れていかないこと。 2022年11月にも、夜に検定の本を開く回がある 確認済(第589話)。 分けるための仕組みなら、分けられた側がまた並びにくる理由が出てこない。
説3 続けられるかどうかを見ている
技術ではなく、続ける気があるかを測っている、という読み。 何年かかけて何度も受ける構図そのものが根拠になる。
弱いところは、点数や番号という一発で決まる形をしていること。 続ける力を測るなら、貼り出しは要らない。
この説だと説明できないこと。 9人受かる回があること。 続ける気だけを見るなら、人数がそこまで動く理由が出てこない。
ここから飛躍する
ここから先は根拠が薄い。飛躍だと分かるように、節を分けて置く。 ファン考察
2020年の貼り出しは9つ、2023年は1つ。番号は101番台から1桁へ。 この二つを同じ試験の3年後として読むと、こういう向きが立つ。
受ける側が減っている。
番号が小さくなり、受かる人数が減り、それでも試験だけは続いている。 草むしりの仕事そのものが細っているのかもしれないし、 受けるのをやめた住人が増えたのかもしれない。
これは飛躍だ。 級が違う可能性を潰せていないし、 番号の振りかたが会場ごとに変わるだけかもしれない。 そもそも作者が同じ数字を繰り返す必要を感じていないだけ、という読みもできる。
それでも、画面に書かれた数字を並べると、そう見えるとは言える。 このサイトが並べているのは、そこまでだ。
採点のところで、三つとも止まる
三つの説は、どれも何を採点しているかの手前で止まる。 止まるのは説のせいばかりではなく、作品がそこを描いていないためでもある。
分かっているのは、受かると報酬がちょっと増えることだけだ 確認済(第112話)。 何を測ったのかは書かれないまま、結果だけが少し反映される。
一つだけ、書いておきたいことがある。
この試験は、受かる場面ばかり大きく描かれる。 2020年も2023年も、貼り出しの紙が画面いっぱいに出て、まわりが祝う。 けれど、そこで増えるのは「ちょっと」で、 隣のエリアで働いたかどうかのほうが大きい。 測っているものが分からないのではなく、 測った結果より場所のほうが効いているように見えるところが、 この検定のいちばん引っかかるところだと思う。
まだわかっていないこと
- 誰が問題を作り、誰が採点しているのか 掘っていない
- 級が何級まであるのか 掘っていない
- 2020年の貼り出しが何級のものだったのか 掘っていない
- 落ちたときに、暮らしの何が変わるのか 掘っていない
- 資格で増える報酬と、エリアによる差の、どちらが大きいのか 掘っていない
- 「絶対にむしっちゃいけない草」が何なのか 掘っていない
一つずつ、掘り進めていきます。埋まらないまま残るものもあります。
この記事の方針
- 「確認済」と書けるのは、公式アカウントの投稿で照合できたことだけです。確認した話数を必ず添えています。
- ファンのあいだで語られている説は「ファン考察」と明示し、事実と混ぜません。
- 作中で説明されていないことは「未確定」のまま置きます。埋めません。
- まとめサイトや考察ブログは、語られている説を知るために読んでいます。読んだ文章や表を写さず、自分の言葉で書き直しています。そこで見たことを「確認済」にはしません。
- こちらで確かめられなかったことは、確かめていないと書いて出します。「よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと」の節がそれです。
- 根拠の薄い読みを載せるときは、節を分けて「ここから飛躍する」と書きます。本文に混ぜません。
- あらすじの再構成や、セリフの長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
読み終わらなくても、ここで置いていけます。90日たったら、トップで一度だけまた出します。