ひきだし

シーサーは、なぜ「お師匠」と呼ぶのか

第1199話まで読んで書いています

先に結論考察

理由は、どの回でも語られない

  • 店の外で会っても、同じ呼び名で呼ぶ
  • ほかの者は、その呼び名を使わずに避ける
  • この世界の呼び名は、役が消えると消える
  • その呼び名だけが、消えても残ると言う
  • 語られるのは、続けるということだけだ

この記事で、まだわかっていないこと 3

呼びはじめ

初登場は2021年8月。 事実(第309話) その三日後、ちいかわ達が「郎」でこの呼び方に出会う。 事実(第311話)

カウンターの向こうに立っているのを見て、ふたつが気づく。

助手!?

そして、その口から「お師匠」という言葉が出る。 呼び名と役が、同じ回で同時に出てくる。

一か月半後には、外での場面も出る。 事実(第338話) 鎧さんが二体、こちらへ歩いてくる。 シーサーはぺこりと頭を下げ、「こんにちは〜」と言い、そして「お師匠ッ」と呼ぶ。 呼ばれたほうは、手を上げて「オ」と返すだけだ。

となりの灰色の鎧が、「お師匠」!?、と聞き返す。 呼ばれたほうは、まァ…、と頭をかく。灰色の鎧は、イイな…、と言う。

ほかの者は、その呼び名を使わない

2022年6月に、もう一人「お師匠」と呼ばれる者が出てくる。 事実(第492話) ハチワレが、マントのラッコに、お師匠ッ…、と言う。

同じ回の終わりで、シーサーが黄色い鎧に、お師匠〜、と呼びかける。 それを見たラッコは、「流行ってる」のか…?、と言う。

次の回で、ラッコはインターネットの窓に、こう打ちこむ。 事実(第495話)

お師匠 別の言い方

出てくるのは、師範・先生・マスター。 ところが、マスター、は喫茶の主の呼び名だった。 事実(第496話)

別の回で、ラッコは思い浮かべる。 事実(第521話) お師匠お師匠、と黄色い鎧を呼ぶシーサー。マスター、と呼ばれる喫茶の主。

ないのか…「唯一無二」の…呼び名はッ…

落ち着くのは、先生、になる。

考察/ここまでで言えること

「お師匠」は、シーサーと黄色い鎧のあいだの呼び名として、まわりからも扱われている。

制度がなくなるかもしれない回

二週間後、話が動く。

「スーパーアルバイター」という仕組みが無くなるらしい、という噂が流れる。 事実(第507話) シーサーは歩いていく鎧さんを、お師匠〜、と追いかけて、こう言う。

聞いてしまいました

そのあとふたつは丸太に並んで座り、黙って飲む。

翌日の回で、シーサーが切り出す。 事実(第508話)

最後のその日まで郎で働きたいです

そして、もし本当に無くなったとしても、と続けてこう言う。

やめても「お師匠」って呼ぶ

ここで、呼び名が役から切り離される。

「労働の鎧さん」「ポシェットの鎧さん」は役でできている。 「古本屋さん」は職でできている。 事実(第758話) ラッコの「せんせい」は、ほかの呼び名がもう使われていたので、残ったほうから選ばれた。 事実(第521話)

考察/もう少し先まで読むと

この世界の呼び名は、役が消えたら一緒に消える形をしている。

「お師匠」だけが、役が消えても残ると言われた。 事実(第508話) この世界で、そんな扱いを受けた言葉はほかに出てこない。

鎧さんは「フッ」と笑い、「なくならないさ」とだけ返す。 そのあとシーサーは、鎧を着て働いたらバレなかったりして、と冗談を言い、 「仕事の後の一杯が楽しみだなッ」で終わる。

四年たっても、同じ呼び名で呼ぶ

2026年の秋にも、呼びかたは変わっていない。 事実(第1195話) 酒の免許の一続きで、手を振る黄色い鎧に、シーサーが、お師匠!!、と返す。 郎の中で、ごめんなさいッ!! お師匠ッ!!、と頭を下げる回もある。 事実(第1191話)

よく言われている説

「なぜお師匠と呼ぶのか」について。 巷の説

説1 弟子入りした関係だから

いちばん多い読み。技を教わる側として呼んでいる、という筋。

この説だと説明できないこと。 教わる場面が描かれない。 画面に出るのは、助手として店に立つところと、 仕事のあとに並んで飲むところだ。 事実(第311話)

説2 雇われている店の作法だから

助手という役のほうを重く見る読み。呼び方は職場の決まりごとだ、という筋。

この説だと説明できないこと。 第508話。 作法なら、店と一緒に終わる。 「やめても呼ぶ」と言った時点で、これは店の決まりではなくなっている。

説3 本人が選んだ呼び方だから

制度でも作法でもなく、呼びたいから呼んでいる、という読み。

この説だと説明できないこと。 選んだ場面が出てこない。 呼びはじめの回で、呼び名はもう出来上がっている。 事実(第311話)

説4 呼び名が先にあって、関係があとから合っていった

「お師匠」という言葉のほうが先で、中身はあとから埋まった、という読み。

この説だと説明できないこと。 第311話。 ちいかわ達は、「助手」と「お師匠」を同じ回で同時に知る。 役と呼び名が一緒に出てきていて、どちらが先とも決められない。

この読みの、弱いところ

引いているのは十二の回になる。

ラッコが「お師匠」を避けた、と読んでいるのは、 流行ってるのか…、と、唯一無二の…、の二つの言葉からになる。 避けた理由をラッコが口にしているわけではない。

制度が本当に無くなったかどうかも出てこない。

ここから先は推測

この世界のほかの呼び名を並べてみる。

  • 「労働の鎧さん」「ポシェットの鎧さん」── 役でできている
  • 「古本屋さん」 ── 職でできている 事実(第758話)
  • ラッコの「せんせい」 ── 残ったほうから選ばれた 事実(第521話)

ここからこう読める。

「お師匠」だけが、役が消えても残ると言われた

考察/いちばん先まで読むと

「お師匠」は役の名ではなく、ふたつのあいだに付いた名になっている。

役の名なら、同じ役の者が使える。 ところがラッコは、弟子ができても、その名を使わなかった。 シーサーは、役が消えても、その名で呼ぶと言った。

呼び名が役から離れて、ふたつのあいだに付いている。 だから、ほかの者には使えないし、役が消えても残る。

これは飛躍だ。 ラッコが避けたのは、同じ言葉だと紛らわしいから、というだけかもしれない。 制度は結局なくならなかったかもしれないし、 あの言葉は飲んでいる席で出たものでもある。 「なくならないさ」と返した側は、そこに何も答えていない。

前は、こう書いていた

並べているのが2021年6月までだったので、この呼び名の続きは追えない、と断っていた。 いまは2026年10月まで並んでいて、鎧とふたつで映る回もいくつもある。

第495話で別の呼び方を探しているのを、シーサーだと書いていた。 絵を開くと、 インターネットの窓に「お師匠 別の言い方」と打ちこんでいるのは、目の上に星の傷のあるラッコだった(2026-10-16)。 「一度やめようとして、やめなかった」という読みは、その取りちがえの上に立っていたので取り下げた。

まだわかっていないこと

  • 「郎」で働きはじめる前のこと。一度も描かれていない。この作品は、キャラの来る前をどれも描かない

    数えた 来る前が描かれていないのはこの者だけではない。13キャラとも初出に来歴が付いていない(この者の初出は第309話)

  • 呼ばれる側がこの呼びかたをどう思っているのか。フッと笑う場面はあるが、言葉にしたところは出てこない。同じふたつの出る回を追えば、返しかたの幅は分かる

    数えた 追った。呼ばれる側(ラーメンの鎧さん)が出るのは24話で、そのうち23話がシーサーと同じ回だ(第1097話だけが別)。この者は、ほとんどシーサーといるときにしか画面に出ない。返しかたは、手を上げてオ、と返す、まァ…と頭をかく、フッと笑う、までになる。シーサーと労働の鎧さんは、115話と106話あって同じ回に出るのが2話だけ(第338話・第499話)

  • ほかの者が、この呼び名をどう扱っているのか

    絵を開いた 事実(第521話) 開いた。ハチワレに、お師匠ッ…と呼ばれたラッコは、シーサーが黄色い鎧を、お師匠〜、と呼ぶのを見て、流行ってるのか…?と言う(第492話)。そのあと別の呼び名を探し、思い浮かべるこまに、お師匠お師匠、と呼ぶシーサーの絵を出して、ないのか…唯一無二の…呼び名はッ…と言う。落ち着くのは、先生だ

この記事の方針

  • 「事実」は、絵か公式の投稿で照合できたことだけ。確かめた話数を添えています。
  • ファンのあいだで語られているものは「巷の説」、このサイトの読みは「考察」と分けています。
  • 根拠の薄い読みは「ここから先は推測」の節に分けています。
  • あらすじの再構成と長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。

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