シーサーは、なぜ「お師匠」と呼ぶのか
第1160話まで読んで書いています
先に結論
前の版の断りを、取り消す
この記事は前に「材料がとても少ない」と書いて始めていた。 当時このサイトは2021年6月までしか並べていなかった。
いまは2026年9月まで並んでいる。 シーサーが出るのは**91話(7.8%)**で、鎧さんと二人で映る回もいくつもある。
そして、いちばん知りたかったことが作中で言葉になっていた。 そこから書き直す。
呼びはじめ
初登場は2021年8月。 確認済(第308話) その三日後、ちいかわ達が「郎」でこの呼び方に出会う。 確認済(第310話)
カウンターの向こうに立っているのを見て、二人が気づく。
助手!?
そして、その口から「お師匠」という言葉が出る。 呼び名と役が、同じ回で同時に出てくる。
一か月半後には、外での場面も出る。 確認済(第336話) 鎧さんが二体、こちらへ歩いてくる。 シーサーはぺこりと頭を下げ、「こんにちはー」と言い、そして「お師匠」と呼ぶ。 呼ばれたほうは、手を上げて「オ…」と返すだけだ。
一度、別の言い方を探している
ここがこの記事のいちばんの発見だ。
2022年6月の回。 確認済(第493話) シーサーは「郎」で皿を洗っている。外には客が並んでいる。 洗いながら考えている。
何か別の呼び方を
そして手を止めて、紙にこう書く。
お師匠 別の言い方
書き出された候補は三つだった。
- 師範
- 先生
- マスター
そして、変えなかった。 このあとの回でも「お師匠」のままだ。
なぜ捨てたのかは描かれていない。 未確定 描かれているのは、一度は捨てようとしたという事実のほうだ。
制度がなくなるかもしれない回
二週間後、話が動く。
「スーパーアルバイター」という仕組みが無くなるらしい、という噂が流れる。 確認済(第505話) シーサーは歩いていく鎧さんを追いかけて、こう言う。
聞いてしまいました
そのあと二人は丸太に並んで座り、黙って飲む。
翌日の回で、シーサーが切り出す。 確認済(第506話)
最後のその日まで郎で働きたいです
そして、もし本当に無くなったとしても、と続けてこう言う。
やめても「お師匠」って呼ぶ
ここで、呼び名が役から切り離される。
鎧さんは「フッ」と笑い、「なくならないさ」とだけ返す。 そのあとシーサーは、鎧を着て働いたらばれないだろうか、と冗談を言い、 「仕事の後の杯が楽しみだな」で終わる。
語られている説
「なぜお師匠と呼ぶのか」について。 ファン考察
説1 弟子入りした関係だから
いちばん多い読み。技を教わる側として呼んでいる、という筋。
この説だと説明できないこと。 第493話。 弟子入りの関係なら、呼び方は最初から決まっている。 「師範」「先生」「マスター」と並べて選び直そうとするのは、 教わる立場から出てくる動きではない。
説2 雇われている店の作法だから
助手という役のほうを重く見る読み。呼び方は職場の決まりごとだ、という筋。
この説だと説明できないこと。 第506話。 作法なら、店と一緒に終わる。 「やめても呼ぶ」と言った時点で、これは店の決まりではなくなっている。
説3 本人が選んだ呼び方だから
制度でも作法でもなく、呼びたいから呼んでいる、という読み。
この説だと説明できないこと。 これも第493話。 自分で選んだものを、皿を洗いながら捨てようと考えるのは筋が通らない。 少なくとも、一度は重荷になっている。
説4 呼び名が先にあって、関係があとから合っていった
「お師匠」という言葉のほうが先で、中身はあとから埋まった、という読み。
この説だと説明できないこと。 第310話。 ちいかわ達は、「助手」と「お師匠」を同じ回で同時に知る。 役と呼び名が一緒に出てきていて、どちらが先とも決められない。
ここから飛躍する
ここから先は根拠が薄い。飛躍だと分かるように、節を分けて置く。 ファン考察
この世界のほかの呼び名を並べてみる。
どれも、役が消えたら一緒に消える形をしている。
ここからこう読める。
「お師匠」だけが、役が消えても残ると言われた
第493話で捨てようとして、捨てられなかった。 第505話で仕事が無くなるかもしれないと知った。 第506話で、無くなっても呼ぶと言った。
三回かけて、呼び名のほうが仕事より長生きすることになった。 この世界で、そんな扱いを受けた言葉はほかに出てこない。
これは飛躍だ。 制度は結局なくならなかったかもしれないし、 あの言葉は飲んでいる席で出たものでもある。 「なくならないさ」と返した側は、そこに何も答えていない。
それでも、捨てようとした言葉を、自分から拾い直したという順番は、 絵のとおりに残っている。
よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと
- 出身の話。 さたぱんびん、さんぴん茶、島らっきょ、オリオンビールと、 食べものと飲みものは出てくる。 確認済(第308話) けれどどこから来たのかを語る場面を、こちらは確かめていない
- 「郎」に入る前のこと。 一度も描かれていない
- 呼ばれる側の気持ち。 第506話で「フッ」と笑うが、 言葉にしたところは出てこない
やめようとして、やめなかった
呼ぶ理由は、どの回でも語られない。
そのかわり、一度やめようとして、やめなかったという一続きが残っている。 師範でも、先生でも、マスターでもなく、もとのままにした。
そして仕事が消えるかもしれないと知ったとき、 消えないほうに呼び名を置いた。
理由は言っていない。言ったのは、続けるということだけだ。
まだわかっていないこと
- 「郎」で働きはじめる前のこと 掘っていない
- 呼ばれる側が、それをどう思っているのか 掘っていない
- 「師範・先生・マスター」を捨てた理由 掘っていない
- どこから来たのか 掘っていない
一つずつ、掘り進めていきます。埋まらないまま残るものもあります。
この記事の方針
- 「確認済」と書けるのは、公式アカウントの投稿で照合できたことだけです。確認した話数を必ず添えています。
- ファンのあいだで語られている説は「ファン考察」と明示し、事実と混ぜません。
- 作中で説明されていないことは「未確定」のまま置きます。埋めません。
- まとめサイトや考察ブログは、語られている説を知るために読んでいます。読んだ文章や表を写さず、自分の言葉で書き直しています。そこで見たことを「確認済」にはしません。
- こちらで確かめられなかったことは、確かめていないと書いて出します。「よく挙げられるが、こちらでは確かめていないこと」の節がそれです。
- 根拠の薄い読みを載せるときは、節を分けて「ここから飛躍する」と書きます。本文に混ぜません。
- あらすじの再構成や、セリフの長い引用はしていません。歌詞は一行も載せません。
読み終わらなくても、ここで置いていけます。90日たったら、トップで一度だけまた出します。