考察 / まだわかっていないこと
ハチワレが出てくる前のことは、なぜ語られないのか
穴の底から声を上げている回があります。そこですでに仕事の途中で、数を数えており、助けを呼んで、誰も来ないと分かると自分でなんとかすると言って終わります。出てきた時点で、もう暮らしが始まっています。
前のことは一度も語られていません。どこにいたのか、誰といたのか、いつからその暮らしなのか。思い出す場面も、誰かが尋ねる場面も出てきません。
問いを二段に分けると見やすくなります。ひとつは「前に何があったのか」。もうひとつは、作品がなぜそこを空けたままにしているのか。後者のほうは、ほかの住人にも同じように当てはまります。出どころが語られる人物が、そもそもほとんどいません。
巷では、空いているところに物語を当てる読みが多く出ています。当てはめは自由ですが、当てはめられるのはそこが空いているからです。空いていること自体を、ここでは消さずに置いておきます。
この問いが立つ回
この問いの方針
ここには答えを書きません。作中で説明されていないことを、 説明されていないまま置いています。 語られている説を並べて比べているのは考察のほうです。